農工大の樹 その118 | |||
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ミツデガエデ | |||
(カエデ科カエデ属の種、学名:Acer cissifolium K.Koch,) |
この種は樹高10m(時に15m)、胸高直径20cm(時に40cm)になる落葉広葉高木で、雄の木と雌の木が異なる雌雄異株です。この種は三枚の小葉からなる複葉をつけるので、カエデではないように見えますが、枝や葉の付き方は同じ場所に一対につく(対生)ことから、カエデの仲間であることがわかります。この種の分布は日本に限られ、北海道、本州、四国、九州の山地に分布しています。和名のミツデカエデは「三手楓」の意味で、三枚の複葉がつくカエデということで名付けられたようです。同じカエデ科で3枚の小葉を持つ種にメグスリノキがありますが、メグスリノキは葉が大きく、全体に粗い褐色の毛を密生することで容易に区別できます。この種はまとまって生育することがないので材としての特別な利用はありませんが、器具材や薪炭材として利用されるようです。その葉の形のおもしろさから庭園樹として植栽されることもまれにあるようです。 |
農学研究院自然環境保全学部門 教授 福嶋 司 |
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