農工大の樹 その104 |
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オオカメノキ |
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(スイカズラ科ガマズミ属の種、学名:Viburnum furcatum Blume,別名:ムシカリ) |
この種は2〜6mの落葉広葉低木で、サハリン、北海道、本州、四国、九州、屋久島、対馬などの山地に広く分布します。特に、日本海側のブナ林の中に多く見られ、ブナの若葉とともに春のブナ林の美しさを際立たせます。この種は低地に分布するガマズミ、コバノガマズミなど他のガマズミ属の種とは異なり、枝を水平にだし、それがまばらにつくことが特徴です。花は5月から6月にかけて咲きますが、写真のように、雄しべと雌しべを持つ本来の花のまわりに大きく目立つ白色の装飾花があり、二種類の花をもっています。外側の装飾花は虫を呼び受粉を有利に進める働きがあると言われますが、この形は別の科のアジサイにも似ています。和名のオオカメノキは丸い葉が亀の甲羅に似ていることから来たものです。また、別名のムシカリは、葉がよく虫に食害されるので「虫食われ」と呼ばれていたものが詰まって「虫狩(むしかり)」と呼ばれるようになったものと言われています。 |
環境資源共生科学部門 教授 福嶋 司 |
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