Town トレイン

第3号 平成3年12月発行 


ゆうトピアわくら  撮影 新大阪駅Mホーム  撮影者 清水

 七尾線電化の際、ディーゼル車両のため廃止された。
 大阪−金沢間は特急「雷鳥」に牽引され、金沢−和倉温泉間は牽引車なしで運行していた。
 現在は、大阪−和倉温泉間を特急「スーパー雷鳥」が走っている。


鉄道旅行記

−シュートリップ東京 編−

 第2号までは富山を中心とした日本海側の旅行であったが、今回、僕は太平洋側、そして東の方の旅行を記すことにした。
 僕は今年の夏、東京に行った。今回はそのことについて書くことにする。

 7月30日、13時に家を出発。
 13時20分のスーパー特急「かがやき」7号に乗って終点の長岡へ、そして、上越新幹線に乗り換えて、上野までではなく今年6月20日に延長された終点、東京まで行く。
 この2列車を使って行く旅のことを「シュートリップ東京」とJRは言っている。

 僕は到着5分前からホームで待っていた。
 「かがやき」は、13時20分の定刻通りにホームに入る。富山では30秒しか停まらない。
 僕は「かがやき」の常連と言っても良いほどで、これまでに約10回くらい利用している。
 すぐに席を見つけて座り、荷物を下に置いて、駅で買った雑誌を引き出し式のテーブルに置いて、落ち着くと同時に発車。見送りの弟に手を振る。いよいよ旅の始まりという気分である。座席は全席指定で、僕は2号車4A席で窓際だった。たばこの煙は嫌なので禁煙席をとった。いつも気になるのは隣の人だが若い女の人だったので安心??した。
 東富山を過ぎると急にスピードが出てきてすれ違う普通列車や特急、駅名標も見えにくくなった。直江津以外ノンストップなので楽ではあったが。
 富山と新潟との県境のところはトンネルが多く、暗くなったりが続いたが、親不知辺りの日本海を眺めるのは最高だった。夕日に照らされた日本海も良いと思った。
 だんだん新潟らしい景色となり、14時27分、直江津に、28分、発車、長岡はあと少しだ。

 時間通りに、15時12分、長岡に到着。2分前にドアの前に行ったが、もういっぱいだった。
 ドアが開くとみんな一斉に走り出した。走らなくても8分もあるのにと思いつつ走り、一番に新幹線改札に着いた。するともう、新幹線が停まっていたので走って飛び乗ろうとした。が、少し変だという気もしたのでドアのところに表示してある行先を見ると、「とき 東京」と書いてあったのだ。まったく馬鹿なことをやりそうになった。僕が乗るのは次の「あさひ318号 東京行」だったのだ。もし乗ってしまったら、指定券を買ったことが無駄になるのと、28分も遅れて着いてしまうのである。危なかった…。
 アナウンスが流れ、流線型の車体が滑り込む。ドアが開き、すぐ席を見つけ、荷物を今度は上に置き、長岡で買ったジュースをテーブルに置く。
 この列車は16時52分に東京に着く。途中、高崎にしか停まらない。

 たくさんのトンネルを出て、冬はスキーヤーの多い越後湯沢を通過。さすがに夏だけに雪山だった山もすっかり化粧を落としている。
 それからすぐに、昔は日本一だったが、今は青函トンネルに座を奪われた「大清水トンネル」に入る。とても長く、車両は闇の世界に包まれる。
 気になる隣の人は、サラリーマンらしく一言もしゃべらなかった。
 高崎を発車すると、もう大都会に入る。あちこちにビルが並ぶ。
 大宮を通過すると隣の線には、大宮−新宿間を走る「埼京線」が見える。2、30階建てくらいのマンションが建ち並ぶ。

 上野に近づいてくると、下に、山手線、京浜東北線、東北本線、常磐線が姿を見せる。そして、地下トンネルに入る。いつもはそろそろということで荷物を降ろすが、今日はさらにその先の東京まで行くのだ。それに、かのマンモス的な駅「上野」も通過する。「上野」の文字が見える。人は?と見ると、たいしていない。駅の売店キヨスク≠熹р黷ネそうな渋い顔をしていた。
 上野を抜けると、再び地上へ出る。「かんだ」という文字が見える。「神田」は東京から山手線で1つ目の駅である。
 腕時計は、16時50分である。ゆっくり徐行運転をしながら、放送が、東京駅の乗り換え案内、ここまでの所要時間、そして、車内販売のお礼の言葉が流れ、東京に16時52分に到着。ドアが開くとなつかしい空気が漂う。富山とは違った空気だ。
 僕の乗った新幹線はすぐ行先標が「新潟」に替わる。2ホームしかないのですぐ折り返さないといけないのだろう。隣には東海道新幹線の2階建て車の200系の恐い顔の先が待っていた。下を見下ろすと、ブルートレインや東海道本線、山手線などの列車が頻繁にやってくる。
 僕の乗った車両は、もう姿を消していき、今度は東北新幹線の仙台行が停まっていた。新幹線には休みがない
 それから、大理石の美しい階段を降りて、山手線に乗り換え渋谷まで行き、親戚の家へと急いだ。
 僕は、東京駅開業前の上野からと東京からとの親戚の家までの時間を比べると、実に40分も東京の方が早いことが分かり、感心した。やっぱり開業して良かったなとつくづく思った。
 約4時間の旅はこれで終わる。

担当 宮本

富山地方鉄道情報

−第3回−

 突然、私がこの紙面を書くこととなったがとにかく本題に入る。今回は通勤通学の足、大山寺遊園線である。

 大山寺遊園線は、電鉄富山−南富山−上滝−岩峅寺を結ぶ、17.3kmの線である。この線は、今年4月のダイヤ改正前(3月31日まで)は「不二越・上滝線」という名であった。変更の理由はイメージの向上と行楽客の増加をねらったためらしいが、我々、鉄道ファンにとってはあまり好ましくない。

 話を本題に戻す。「不二越・上滝線」という2つの線名があったのはなぜかというと、それは、もともと、この2線は別々の線として存在していたからである。
 というのは、昔、南富山から「笹津線」が分岐していたことから分かるように、電鉄富山から南富山までが不二越線、南富山から笹津までが笹津線、そして南富山から岩峅寺までが上滝線となっていたのである。
 少し話はそれるが、この笹津線、昔は特急が数本走り、南富山駅は乗り換え駅として栄え、筆者宅近くの稲荷町駅も本線と笹津線の乗り換え駅として、特急停車駅となっていた(現在は急行停車駅)。

 また話を戻すが、現在、地鉄の各線には京阪電気鉄道から購入、改造した、だいだいと赤の2色の10030系が運行しているが、これに合わせそれまでの地鉄の最新車輌、14700系も塗り替えられ、黄と緑の2色塗装で、模様も変更となるなど、目覚ましくイメージが変わった。この14700系新塗装車が初めてお目見えしたのが、この大山寺遊園線とというわけである。
 このように、大山寺遊園線は特急も急行もないものの、かつては重要な路線であり、現在は通勤通学の、そして大山町民などの大切な足となって活躍している。

 現在の運行系統は、電鉄富山−岩峅寺が下り19本、上り20本、電鉄富山−有峰口・本宮が各1往復、稲荷町−岩峅寺が1往復、そして今年度からついに実現した、夢の大山寺遊園線回りの電鉄富山発立山行きが1本!…そして日祝日は行楽用「だいせんじ号」が1往復運転中。なお、大山寺遊園線回りの立山行きは、立山線回りとほとんど同じかそれより早いくらいである。もっと増やしてほしいと思うのは私だけだろうか。
 個人的な内容が多かったが、やっと終わる。この線を生き残らせるためにも、例によって、地鉄に乗って岩峅寺まで行ってみよう。暇な人は、南富山にも寄ってみて損はないと思う。

担当 桐山

阪神電気鉄道情報

−第1回−

 「今月は、何の季節にあたりますか?」と聞かれると、普通の人間なら「秋です」と答えるだろう。読者の皆さんは、どんな秋がお好きだろうか。食欲,読書,スポーツ等が主だろうが、相も変わらず鉄ちゃんなら、季節かまわず、鉄道だろう。さて、あと1回のせるはずだった、富山地方鉄道情報は誰かに任せることにして、今回からは、大阪の人間でなくても知っている、 のオーナー、阪神電鉄の情報を乗せることにする(ちなみに、筆者は、タイガースファンの1人である)。
 そもそも、阪神とは、大阪の神様のことなんかではない。大阪府の大阪市と、兵庫県の神戸市の、阪と神である。こんな話で紙面を埋めるのが、クセになってしまった、今日この頃である。
 さて、今回は、瀬戸内海に面して走る3線のうちの1線、阪神電鉄・本線である。
 阪神電鉄の起点、大阪市梅田(デパートもある)を出て、尼崎、甲子園、西宮、御影、三宮などを通り、終点の神戸市元町までの、32.1kmを走っているのが、本線の電車である。32.1kmと、富山地鉄の本線よりは短いが、さすがに都会だけあって、ダイヤのすさまじさには、改めてびっくりさせられる。一度とにかく、タイガースの応援に、甲子園にいって、「六甲おろし」を歌ってこよう。
 梅田から…210円


  特別企画
−第2回−

 今回は、読者の皆さんに、各事項ごと、自分の気に入っているものに○でも付けて頂きたい。
 @JR東海のCM:ハウス、フルーツインゼリーのCM
 AJR東海の「ワイドビューひだ」:JR九州の「ゆふいんの森」
 Bサザエさんの「磯野波平」:ちびまるこちゃんの「さくらともぞう」
 CJR東海の「A・point」:JR西日本の「Tis」:JR東日本の「びゅう」
 Dサザエさんの「あさひヶ丘駅」:北陸本線の「越中大門駅」
 筆者が今回、最も反応を知りたかったのは、Cの項目である。私としては、JR東海のセンスを優先したいのだが・・・。

 −何も知らない人々のために−
  JR各社は、みどりの窓口のある主要駅に、旅行センターを設けました。それらの名称が、Cの項目にある各名前です。知らない人は、好きな名前で選んでみて下さい。

担当 旦尾

駅見聞

−富山港線・蓮町駅−

 富山から6.4km、岩瀬浜から2.2kmの位置にあり、第1号で紹介した城川原駅から1駅、北に行ったところにある。

 住所 富山市蓮町1丁目40号
 開業 大正13年7月23日
 乗降 月22,475人・1日平均725人 (10月現在)
 収入 月6,138,000円・1日平均198,000円 (10月現在)
 駅員 3人 (通常1人)
 駅長 富山駅駅長兼任 (富山駅の管理駅のため)

 歴史 昔は、富山操車場(現富山貨物駅・富山運転所)からの貨物専用線などを通ってきた貨物などを、この駅で入れ換えていた。しかし、民営化直前(JR誕生直前)に8本ほどあった入れ換え線が撤去され、現在は先ほどの貨物専用線とともに跡だけが残っている。

 周辺 駅前に富岩街道があり、その向こうに馬場公園、さらにその奥に富岩運河、その向こうに神通川がある。
 岩瀬中学校と富山北部高校が近くにあり、そこの生徒もよく駅を利用する。

 駅員から これから、この駅周辺には次々と住宅が増えていくから、乗降人員もますます増えて、富山港線内でも取り扱いが増えていくだろう。
 それに、今は券売機でできない切符の仕事は手でやっているけど、来年の10月からコンピューターでやれるかもしれない。もう、コンピューターは来ているから(JRマークの輝く白色のコンピューターが置いてあった)。

 感想 僕が蓮町駅に行くと、もうすぐ列車が来るときで、地元の小学生やおばさんなど人がたくさんいた。僕は列車が行ってから取材することにした。列車が来るまでの10分の間に、北部高校の人が続々と来た。あいにく、岩瀬中学校の人は、休みだったのでいなかったようだ。
 僕が取材した駅員さんは、蓮町駅に4年間いるという少し年配の方だった。質問に対して嫌がりもせず、いろんな資料を見たり、計算したりしてくれた。僕が取材していたのは10分間ほどだったのだが、その間に定期券を買いにきた人がいた。しかし、駅員さんは明るい様子で質問に答えてくれた(少し待ってくれと言われたけど)。
 我が城川原駅もいいが、蓮町駅もすごくいいと思った。

担当 小西

面白列車編成

−ワイドビューひだ−

 現在は9往復しているが、富山に来るのは4往復。で、その編成は、

    6号車 自由席 パノラマ型先頭車 貫通路付
    7号車 グリーン席半室 指定席半室
    9号車 指定席 パノラマ型先頭車

  1〜5号車 自由席2両 指定席2.5両 グリーン席0.5両
  1・5号車 パノラマ型先頭車 (5号車 貫通路付)
  1〜5号車 高山で切り離し

 高山行は1〜5号車のみで運転し、名古屋鉄道の特急「北アルプス」と併結運転する場合がある。

−特急「白山」−

  1号車 指定席 禁煙車
  2号車 指定席 禁煙車
  3号車 指定席
  4号車 グリーン席
  5号車 指定席
  6号車 ラウンジ&コンビニエンスカー半室 指定席半室
  7号車 指定席
  8号車 自由席
  9号車 自由席 禁煙車
 碓井峠では、JR線最高の66.7 となるため、EF63系機関車に牽引される。
 この編成は直江津−上野間は逆編成となる。

担当 石瀬

編集後記

 真面目な1年生部員は、テストがあると鉄道のことを一切忘れて勉強する習性があるので、つまりは原稿が集まらなかった。11月号を探せばその影響が最も分かると思うが。

 Town トレイン 平成3年9月創刊
  第3号 平成3年12月発行 富山大学教育学部附属中学校鉄道部

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