グローバルイノベーション人材の育成について

山本記者

最後に、OB、OGの御二方に今後の東京農工大学に期待することをお聞かせ願います。

有賀社長

期待することは、こういう先進的な取組の中から、やはり何か明らかに大きな産業の礎に発展していくようなものを目に見える形で出してもらいたいですね。多分いくつか種はあるのだろうと思うのですけれども、その結果として、何か東京農工大学からノーベル賞でも出してもらえるといいですね。何でもいいから、もっと東京農工大学の名前がもう少し出てくると、うれしいですよね。

山本記者

そうですね。記者や業界の中では、東京農工大学は改革派のリードをしているとか、すごく浸透しているのですけど、やはり一般の方にはもう少しなのかも知れませんね。

有賀社長

それには、やはり知財の管理はしっかりされたほうがいいですよ。東京農工大学は平成22年に特許収入で国立大学1位となられたことがある様ですが、得られた研究成果はやはりお金にして、それは地域社会に還元するなり、次の世代の研究者を育成するところに還元するなりして、使えるのだったら本当に素晴らしいと思います。

吉川議員

私はこの東京農工大学というのが、英タイムズ・ハイヤー・エデュケーションの2015大学ランキングで国内12位であったと拝見しました。現時点でもこのような素晴らしい評価であるのに加えて、松永学長から先程のような先進的な取組をお伺いして、平成28年度からの第3期中期計画における国立大学の機能別3類型のうち「世界最高水準の教育研究拠点型」を選択されたことについて、改めて納得がいきました。この中でも本当に存在感を出していっていただきたいと考えております。

松永学長

やはり世の中広いので、海外から見れば、日本は一つですし。東京農工大学も発展しなければいけないけど、やはり日本全体として、これからどうやって発展するかというのは重要ですよね。そのために何ができるかというのも考えていかねばならないと思っています。皆様、今日は本当にありがとうございました。

1983年東京農工大学大学院工学研究科修士課程繊維高分子工学専攻修了、株式会社諏訪精工舎(現セイコーエプソン株式会社)入社。ソニーモバイルディスプレイ株式会社社長などを経て、2012年株式会社ジャパンディスプレイ執行役員、2013年取締役、2015年6月より現職。

2000年東京農工大学大学院農学研究科修士課程生物生産学専攻修了、株式会社農業食品監査システム、テュフラインランドジャパン株式会社、株式会社三井住友銀行を経て、2013年7月より現職。(環境委、決算委、災害特委、デフレ脱却調査会、党女性局・青年局・報道局各次長、党環境副部会長、党環境関団副委員長、党国対委員)

1988年お茶の水女子大学理学部化学科卒。1990年東京工業大学大学院総合理工学研究科電子化学専攻修士修了、日刊工業新聞社入社。科学技術(バイオ、医学、化学)担当、ビジネス(化学、食品)担当を経て、2000年より大学・産学連携担当。2011年東京農工大学大学院工学府博士後期課程応用化学専攻にて博士号取得。同年度産学連携学会業績賞を受賞。東京農工大学、東京工業大学、電気通信大学で非常勤講師。

1979年 東京工業大学大学院総合理工学研究科博士課程修了。1980年 東京工業大学資源化学研究所助手、米国マイアミ大学研究員を経て、1982年 東京農工大学工学部助教授に就任。1989年 教授に就任後、2001年 工学部長、2007年 理事(副学長(学術・研究担当))を経て、2011年4月より現職。マリンバイオテクノロジー分野の研究などで日本化学会学術賞、カーネギー財団カーネギーセンテナリー教授賞、日本生物工学会賞など多数受賞。

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