東京農工大学環境資源科学科


環境汚染解析分野

研究概要
汚染物質を正確に測ることが環境浄化を考える第一歩

人類が合成・発見してきた化学物質は3000万種以上。ダイオキシン汚染や農薬汚染など、化学物質による環境汚染の背景には化学物質の増加があります。ただ、化学物質の多くは私たちの快適な生活に不可欠。そこで、化学物質と人類が共存するために環境側からの化学物質の監視が必要です。その手法を探るのが「環境モニタリング」。研究対象は地球表層のすべての環境媒体。大気から海水、土壌、これらに生息する生物まで、どこに、どのような汚染物質がどれだけあるのかを計測します。福島の原子力発電所から飛散するセシウムのモニタリングにつながる研究もしています。


CLOSE UP! 高田研究室
レジンペレットと有害化学物質の関係を解明

レジンペレット 砂浜に漂着するゴミから、残留性有機汚染物質(POPs)による海洋汚染状況を分析しています。調査にはレジンペレットという直径数ミリ程度のプラスチック粒を活用します。POPsをよく吸着するため、1粒で海水数リットル分に相当するPOPs分析が可能。低コストで効率的な調査方法として、国際的な地球汚染調査にも利用されています。





構成メンバー

高田秀重(教授)
川や海の合成洗剤、環境ホルモン、医薬品などによる環境汚染を調べています。日本のフィールドに加えて、熱帯アジアやアフリカなど世界中の現場に環境調査に行っています。

渡邉泉(教授)
生態系での重金属を含む微量元素の動態解析を行っています。レアメタルや、3・11以降は放射性元素の分析も実施。野生動物や植物における集積レベルの把握と、生態影響の評価が目的です。

橋本洋平(准教授)
土壌中の影響元素(リン)や有害元素(鉛など)の溶解性や化学状態を解明することにより、生物への取り込みやすさや自然生態系での循環について研究しています。

中嶋吉弘(准教授)
生命が直接接する大気の化学反応に着目し、窒素酸化物が大気中でどのような反応を経由して焼失し、その後どうなるか、窒素酸化物の消失により大気環境にどのような影響を及ぼすか、といった研究を行っています。

水川薫子(助教)
有機汚染物質の魚類や二枚貝などへの生物への蓄積・移行プロセスを調べています。環境中で起きていることは一体何を原因としているかについて、フィールド調査と室内実験とを組み合わせて検証していきます。