教養教育カリキュラムマップ

カリキュラムの4つの特徴

教養教育カリキュラムの4つの特徴

特徴1

5つの科目群が、それぞれの教育効果とその相乗効果を通して、カリキュラムポリシーで目指す教養教育を具現化します。

新入生科目群

論理的・批判的思考や文章力など自律学習、協働による学習の礎となる能力を鍛えます。問いを立てて理解を深め、知を開拓する面白さを実感し、大学教育への動機付けとします。

グローバル教養科目群

多様性や異文化への理解を深め、幅広い多元的視野を形成します。科学技術を社会で展開するための知識、倫理観、社会の多様なニーズや価値観を獲得し、さらに国際感覚、知の開拓能力、的確な判断力を磨きます。

グローバル言語文化科目群

コミュニカティブ・インタラクティブな英語能力を身につけさせるとともに、複言語の修得により得られる多様な視点に基づく異文化理解を育成します。

グローバル展開科目群

教養教育や専門基礎教育、語学の知識を実践的に運用することで、自発性と協働性の発揮を促し、的確な判断力と知識の柔軟な運用能力を鍛え、課題探求と問題解決に必要な複合的な力を育成します。

スポーツ健康科学科目群

自らの体力とその維持増進方法を理解し、目的に応じた身体運動を実践する能力の修得を目指します。ルールの遵守や他者との協調等の課題を通じて集団の中での個人の正しい振る舞いを学びます。

特徴2

特徴2

教養教育と専門教育が連動するくさび形教育の中で、学生がそれぞれの興味や能力に応じて知識や能力を段階的に身につける設計を実現します。

  • 低学年に基盤となる教養科目を、高次の学年には知識の運用や課題解決が求められる発展的科目を配置しています。
  • 発展的科目では、教養で得られた知識やスキルを専門基礎科目の知識と掛け合わせて運用することを実践します。初期の専門教育を修めてからの履修が意義深いとされる科目も含まれます。

特徴3

グローバル展開、農工融合、産学連携をテーマとする新科目を新設し、教養教育や専門基礎教育で得た知識を展開させることで「科学技術の専門性を広く生かすことのできる能力」を鍛錬します。

  • グローバル先端科目:グローバルイノベーション研究機構の外国人研究員による英語授業で世界水準の先端研究を学び、研究の国際展開を考えます。
  • 農工協働科目:農学と工学の融合を実現している具体例から、学際研究や研究展開の多様性を考えます。研究の複合化に対応する応用力、柔軟な発想力、幅広い理解力を育みます。
  • 産学連携科目:実社会の課題に挑み、企業目線の厳しい評価や社会や企業の事情による制限の中で成果を出すことを体験します。課題解決に必要な複合的な力を知ることができます。

特徴4

アクティブラーニング(AL)と英語講義の推進します。

  • ほぼ全科目においてAL手法が取り入れ、今後はその最適化に注力し、有意義かつ効果的な「自発性・多様性・協働性を育む機会」の提供を実現します。
  • 教養教育科目の50%を英語で開講することを目標にしています。現在19科目(19%)において英語での開講が予定され、平成31年度には38科目程度(38%)となる見込みです。

新入生科目群

新入生科目には「新入生科目I」と「新入生科目II」があります。

新入生科目Iは、1年生全員必修の8コマのアカデミック・ライティングの授業です。ここでは、論理的・批判的思考を促し、相手に伝わるように伝える文章力を身につけ、自律学習、協働による学習の礎となる能力を鍛えることを目的とします。

新入生科目IIも1年生の必修授業ですが、内容は農学部と工学部に共通する部分と、それぞれの学部の特徴を生かした部局独自のプログラムで構成されます。大学を知り、大学でいかに学ぶかを考える授業です。大学の学びは、問いを立てて理解を深めること、知を開拓する面白み、主体的に学ぶことにあることを実感、自覚し、教養教育や専門教育の科目履修、科目選択、留学などを含めた大学生活への動機付けを目的としています。

科目分類 授業科目 対象学年 単位数
新入生科目I アカデミックライティング入門 1 1
新入生科目II 農学基礎ゼミ 1 2
工学基礎実験 1 2

グローバル教養科目群

グローバル教養科目群は、人文・社会科学科目と、理系教養科目の2グループにわかれます。

人文・社会科学科目では、人間と自然、および人間と人間が共生する「共生持続型 社会」の実現に貢献する教養豊かな科学技術者の育成を目指します。多様性や異文化への理解を深め幅広い多元的視野を形 成し、広範な学術分野におけるものの考え方を学びながら国際感覚、知の開拓能力、的確な判断力を磨きます。そのために、次の3項目を学びの目標としています。

1. 共生持続型社会の前提をなす「社会的共生」に関する現代の諸問題の理解
2. その根幹をなす人間・文化・社会の基礎的理解
3. 理系学生にとっては異分野の学問である人文科学,社会科学のエッセンスの修得

理系教養科目では、持続可能な地球を目指す本学の教育理念を実現する科目群として、科学技術と社会との関わりや、法規制をはじめとする社会との適合など、自然科学と社会科学を融合させた融合領域を学びます。科学技術を社会との関わりの中で展開していくための知識、倫理観、社会の多様なニーズや価値観を踏まえた的確な判断力を養うことを目的としています。

科目分類 授業科目 対象学年 単位数
人文・社会科学科目 現代倫理論 1 2
現代倫理論 1 2
多文化共生論 1 2
共生社会政策論 3 2
国際平和論 3 2
哲学 3 2
文学・芸術学 3 2
心理学 3 2
教育学 3 2
日本国憲法 1 2
経済学 1 2
社会学 1 2
歴史学 1 2
理系教養科目 科学史 3 2
農業史 1 2
食料・環境問題 1 2
技術者倫理 3~4 2
知的財産権・特許法 3~4 2
生命倫理 3~4 2
動物と人間の行動 3~4 2
安全工学 1~4 2
キャリア・プランニング 2~3 2

グローバル言語文化科目群

この科目群では、グローバルな時代における言語教育の基本方針として、複言語の修得により得られる多様な視点に基づく、異文化理解と認容力の育成、並びに相互コミュニケーション能力の養成を目指します。

英語

コミュニカティブでインタラクティブな英語能力を自律的に学ばせることを目指します。

第二外国語
  • 初修の外国語には必須である文法の講義を通じて学生が修得した基礎知識を、アクティブ・ラーニングの観点から、実践的かつ能動的な演習を通じて定着させ、実際に役立つ語学能力の養成を目指します。
  • 英語学習で修得した文法や表現に加え、英語圏とは異なる発想や習慣を有する言語(ドイツ語、フランス語、中国語、スペイン語、韓国語)の文化や事情に通暁し、自身の立場や意見を一旦相対化し、冷静かつ客観的な判断ができ、かつ自身の見解を各国語で表現・発信できる人材の養成を目標としています。
日本語科目

外国人留学生が教育研究上の活動や日常生活を円滑に行うためのコミュニケーション能力を身につけることを目指します。

科目分類 授業科目 対象学年 単位数
英語科目 Integrated English 1 1
Paragraph Writing 1 1
English Discussion 1 1
Essay Writing 2 1
English Presentation 2 1
English Reading 2 1
English Exam Preparation Course I 1 1
English Exam Preparation Course II 2~4 1
English Exam Preparation Course III 2~4 1
Academic Reading 3~4 1
Academic Communication 3~4 1
第二外国語科目 ドイツ語I 1 1
ドイツ語II 1 1
異文化理解のためのドイツ語 1~4 1
フランス語I 1 1
フランス語II 1 1
異文化理解のためのフランス語 1~4 1
スペイン語I 1 1
スペイン語II 1 1
異文化理解のためのスペイン語 1~4 1
中国語I 1 1
中国語II 1 1
異文化理解のための中国語 1~4 1
日本語科目 日本語初級 1~4 1
日本語初級ステップアップ 1~4 1
日本語中級 1~4 1
日本語中級ステップアップ 1~4 1
日本語上級 1~4 1
日本語上級ステップアップ 1~4 1

グローバル展開科目群

基礎的な学びがどのように先端研究、実社会の課題解決、国際的な活動に結びつくのかを意識し、広い視野の中で大学における学習を捉える機会を提供する科目群です。他の科目群で得られた幅広い学術分野や語学分野の知識を実践的に展開させることで、自発性と協働性の発揮を促し、的確な判断力と知識の柔軟な運用能力を鍛え、課題探求と問題解決に必要な複合的な力を育成することを目指します。

この科目群は、次の5つの科目グループに区分分けされています。東京外国語大学、東京農工大学、電気通信大学による三大学協働共通教育プログラムが提供する科目も含まれます。

グローバル先端科目

H33年度開講予定です。グローバルイノベーション研究機構の外国人研究員による英語授業で世界水準の先端研究を学び、研究の国際展開を考えます。

グローバル先端科目
農工協働科目

H33年度開講予定です。農学と工学の融合を実現している具体例から、学際研究や研究展開の多様性を考えます。研究の複合化に対応する応用力、柔軟な発想力、幅広い理解力を育みます。

農工協働科目
産学連携科目

H32年度開講予定です。実社会の課題に挑み、企業目線の厳しい評価や社会や企業の事情による制限の中で成果を出すことを体験します。課題解決に必要な複合的な力を知ることができます。

産学連携科目
教養発展科目

専門の異なる他大学の学生と課題に取り組む三大学協働基礎ゼミでは、教養やコミュニケーション力を発展させることができ、理系大学で学ぶ学生にとっては新鮮な学びの場となっています。また、初期の専門教育を修めてからの履修が意義深いとされる科目も配置されています。

教養発展科目
Multidisciplinary Courses

英語による国際教養科目や自然科学系基礎科目の授業です。留学生と一緒に履修する授業や、三大学連携で開講し他大学の学生と一緒に履修する授業も含まれます。学部留学や研究の現場で、英語を使って教養的または科学的内容を理解し議論することに備えます。

三大学連携による文理協働型グローバル人材育成プログラム
三大学協働共通・専門教育プログラム

科目分類 授業科目 対象学年 単位数
グローバル先端科目 Integrated English 3 1
農工協働科目 Paragraph Writing 3 1
産学連携科目 English Discussion 2~3 1
教養発展科目 標準化 3~4 2
マーケティング 2~3 2
ベンチャービジネス論 2~4 2
プロフェッショナル実践法 3 2
3大学協働基礎ゼミ 1 1
Multidisciplinary Courses Global Communication 1~3 2
Intercultural Communication 1~3 2
Japanese Culture 1~3 2
Language and Society 1~3 2
グローバル展開特別科目(3大学連 携協働共通プログラム英語化科目) 1~4 1~2

スポーツ健康科学科目群

1年生全員の必修科目になります。人間の身体や健康、スポーツに関する正しい知識を学び、自らの体力とその維持増進方法を実践的に理解するとともに、個々人の目的に応じた身体運動・スポーツ活動を主体的に実践する能力の修得を目指します。さらに、身体活動・スポーツの実践に伴う文化的側面の理解、ルールの遵守や他者との協調等の課題を通じて、集団の中での個人の正しい振る舞いを学び、将来の社会形成に貢献する能力を育成します。

科目分類 授業科目 対象学年 単位数
スポーツ健康科学科目 スポーツ健康科学理論 1 2
体力学実技 1 1
生涯スポーツ実技 1 1