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2023年
Black Wing
FlyingWing系列の集大成。生産数2機。カーボンスパーをやめて翼端まで1mmバルサの桁を入れたことで十分な剛性を得た。
全翼、ドラッグラダー、翼端のエレボン、真っ黒な塗装など要素を盛りまくり、大会ではそれなりの注目を集めた。
決勝では、今年新開発の2段投下装置を活用して3カ所投下にも成功。予選・決勝ともに2位以下に大差をつけて1位となり、見た目に寄らない優れた飛行性能を証明した。
大会終了時の自由飛行には予備機とともに2機編隊で登場。ピットメンバーのチキラー係やユニーク部門のパイロットが飛行させ、自校のCygnusとBlack barrelを体当たりにより撃墜し帰還した。
飛ばしやすい・高機動・ぶつけても壊れないといった三拍子は、全翼機へのイメージを覆したことだろう。

第19回飛行ロボットコンテスト 一般部門優勝(大田区長賞)+ベストクラフト賞(本田技術研究所賞)
Avenger
ひこロボ一般部門の王座奪還を目指し、確実に全ミッションを成功させることを念頭に置き設計された。結果的にとてもシンプルになり、航空研における発泡機のお手本のような機体となった。
通算生産数10機。あまりのオーソドックスさから新入生製作や練習機にも採用された。
大会では良いチームメンバーに恵まれ、昼夜を問わない生産は9月始め時点で未熟だった1年生パイロットを助けた。結果優秀なパイロットに成長し、性能と技量が相まって2位を獲得した。
これと言った特徴が無いため、ポスター制作者を大いに苦しめたという。
大会後にXに投稿されたホバリング動画が注目を集めた。

第19回飛行ロボットコンテスト 一般部門第2位
Norceress
第18回飛行ロボットコンテストで一般部門で農工大が2チームで出場した。それを受け第19回では3チームでの出場を決意し、その一つとなった機体。
出場するならかっこいい機体がいいとのパイロットの要望に応えたもので、 はじめは機体の構造上飛行が難しいとされていた。
しかし、試作の段階で飛行可能であると判明しこの形状に決まった。
本番用に設計を変更後突如飛ばなくなり、9月中旬までパイロットが練習できないというかなり危ない状況であった。
クリアキャノピー、タイヤカバー、スピナーなど見た目にこだわっている。
会場ではピットで多くの人にかっこいいと褒められ、制作者は喜んだそうだ。
決勝で見事物資回収を成功させ、一般部門3位を勝ち取った。

第19回飛行ロボットコンテスト 一般部門第3位
Cygnus
昨年度の試作機スワンの派生型。低速向けの翼型に変更され、自動操縦に適した飛行特性になった。
自動操縦装置非搭載時は181gと軽量で、積載量に余裕がある。6軸センサーを重心位置に搭載する都合上、投下装置を左右の翼下に取り付けることになったが、軍用機っぽくてかっこいい。
WiFi通信により地上局と通信する”Skipper-W”が新規開発されて搭載された。
操縦者が上手いのか、機体が頑丈なのか、本番機完成から3ヶ月以上同一機体のみで開発が続けられ、そのまま大会にも出場した.今大会ではきっちり自動ミッションを成功させ、2年連続の3位となった。

第19回飛行ロボットコンテスト 自動操縦部門第3位
Black barrel
昨年のH字型断面の一体成型から更に進化し、筒状の腕を持つ。これにより、1~2層のCFRP積層でも十分な剛性を保ちつつ大型化かつ軽量化に成功した。
予選では電装不良を起こし部員をひやひやさせたものの、決勝では安定した飛行を見せ見事3位に入賞した。
自動操縦の開発にも挑戦したが、開発期間が足りなかったため次年度への持ち越しとなった。
大会本番機(2号機)は自校のBlack Wingに撃墜されたが、その後、1年生の制作練習として再度腕の制作・組立が行われている。
大会予備機であった初号機は、大会後も1年生パイロットの育成に大いに貢献している。大会期間中に壊れたモーターは班員達のキーホルダーとなっているとか…

第19回飛行ロボットコンテスト マルチコプター部門第3位
Canard Tail Sitter
第19回飛行ロボットコンテスト、ユニーク部門の出場機。コンセプトは名前の通り、垂直離着陸が可能なエンテカナード型の機体。
ホバリング中のカウンタートルクを減少させることと、強いプロペラ後流をカナードと主翼動翼の両方に供給することを目的に、プロペラを前後に離れて配置した自作の同軸反転ユニットを備える。
大会では、垂直離着陸を披露し、ヤマハ発動機賞を獲得した。また、Vtuberの宇推くりあさんの切り抜き動画がバズり、ネットニュースになったりした。

第19回飛行ロボットコンテスト ユニークデザイン部門 ヤマハ発動機賞
Alis
第19回飛行ロボットコンテスト ユニークデザイン部門出場
当初の予定では羽ばたき機を作る予定だったがネタ被りが発覚したため急遽コンセプトを変更して「前後どちらにも飛べる機体」を目指した。
(結局ネタ被りし、よりにもよって前後に飛べることを主張する機体が連続して登場することになってしまった。)
コンセプト変更後しばらくは空中で進行方向を180度変更するつもりだったが断念。その後も数々の試行錯誤を経て「差し込み式の垂直安定板を持つタンデム翼の機体」になった。
一般的な飛行機の外見からかけ離れたその見た目がゆえに、ひこロボの機体審査でスタッフの人に「これは......飛行機でいいんですかね?」と言わしめた。
制作期間が2ヵ月弱かつ相当数の試行錯誤とそれに伴う設計変更を重ねたため、制作スケジュールは非常に過酷なものとなった。
ひこロボ前日にも機体の設計を変更したため大田区体育館での前日練習で飛んだときはチームメンバーだけでなく、横で機体審査待ちをしていたマルコプ班からも歓声が上がった。
ひこロボ会場での飛行練習では滑走路内着陸に2回成功し、会場を沸かせたが本番では残念ながら失敗し、受賞を逃した。
FlyingWing3
昨年度のFlyingWing2が一般部門で使えそうだったことから大会仕様に作り直した機体。(自動操縦で使う案はどこに消えた?)
胴体下のハッチを廃止して機首を開閉式に、前脚は可動式になり後脚はカーボン製となった。エレボンの回転軸に後退角がついたことで機動性が悪化し、さらには強度不足でドラッグラダーの根元から折れるまでに至った。
試験中に手投げ者が自らの後頭部にぶつけて破壊したため退役。
FlyingWing4
FlyingWing3の失敗を受けて改良を施した…はずだったが、何も改善せずに再び失敗。使い道がないのでスプレー塗装の練習台にされ、スプレーは重いからやめようという結論だけ残して退役した。
重力に負けてたわんでいる主翼が剛性不足を物語っている。
sky high
部内大会に参加した1年生チームの機体。2か月の生産期間にもかかわらず生産数は驚異の4機であり、特に四号機は制作期間が約3日というとんでもない勢いで量産された機体。
スケールに忠実な設計の一号機はひこロボ機の約2倍の翼面荷重を叩き出した上に小型で飛ばしづらくラジコン機として微妙だったため、早々に翼まわりを改良した二号機の製作が決定。
一、二号機のフィードバックを基に三号機を作る予定だったが二号機の性能が良かったために三号機は予備機兼製作練習機となった。(え?四号機?なんか気がついたら増えてたよ?)
部内大会ではパイロットの操縦ミスにより回収装置を投下するという珍プレーを披露し惜しくも4位だったが、1年生チームの中では最も点数が高く、ベストクラフト賞も受賞した。
一、二号機は特に制作者からの寵愛を受けており、一号機は部内大会終了後に塗装が施された。短めの翼と太めのボディが愛らしくとてもかわいい。
二号機は部内大会以降、skyhighメンバーの練習機となりパイロットの育成に大きく貢献した。また、ヨーとロールを同時に入れ続けると横滑りして面白い挙動をすることが発見された。
サヴォイアS.21 (2代目)
部内大会に出場した1年生チームの複葉機。名前は紅の豚から。上翼下翼ともに2mmバルサのケタを十分すぎるほど入れているためとっても強靭。
その代償にすごく重たい。重心調整のため頭部に10円玉を8枚ほどマステで貼り付けたこともあり、最終重量は300g近くとなった。当初は真っ赤に塗装する予定だったが、制作時間と重量の都合上断念した。塗装を考え中。
推しポイントは上翼中央部の持ち手。正面から見るとなんか可愛い。持っても絶対折れなさそうな安心感がある。
また、実は中央bodyの中ににこちゃんマーク(^^)が隠れていたが、重量を削るために中の発泡を削ったことで、大会前日には消えてしまった。
部内大会当日、本番機(2号機)直前の飛行練習で下翼が折れてしまい、単葉機となって本番を迎えるという予想外の結末に終わった。単葉機になっても可愛い。
半分翼を失ってもなお大いに重量オーバーしており、機体審査では体育館をざわつかせた。
こうしてアイデンティティをほぼ失ったが最後までやり切り、17代のおじさん賞というあたたかい賞をいただいた。
その後1号機の下翼を2号機に付け、アイデンティティを取り戻したサヴォイアは現在新井研2階に生息中。飛ばすときは、マステのロールとリポを出来るだけ頭部に貼り付けることが必須。
ちなみに初代サヴォイアは2018年に制作された飛行艇であるが、そんな機体があったことも知らずに2代目を創り出してしまった…。初代には総飛行距離で圧勝している。
HighManeuver
部内大会に参加した1年生チームの機体。2023年飛行ロボコンにおけるAvengerのパイロットがほぼ一人で設計、製作。改良型の2号機も計画されたが、初製作でありほぼ単独作業故に生産力が乏しく、結局1機のみが製作された。
一応モデルは第三帝国のFw190シリーズ。非常に問題のあるマーキングがされているため写真はモザイク処理済み。
分厚い胴体、短めの主翼にカーボンの主脚が特徴的で非常に頑丈な作りになっており、まだ操縦に不慣れな1年生パイロットの荒い扱いに耐え練習時間を確保した
初飛行で重心が後ろに寄りすぎていることが判明し、胴体尾部は切り落とされ短いパーツに置き換えられた。
部内大会ではパイロットがルールをよく読まなかったためひどい点数を叩き出してしまった。部内大会後もパイロットの練習機として活躍し、荒い操縦に耐えながら技量向上に貢献した。
本機のパイロットは2023飛行ロボコンの2週間前にAvengerのパイロットとなることが決定し、それにともない練習機を本機からAvengerへ乗り換えた。
かなりの回数修理を重ねているものの乗り換えまで耐え抜き、1年生パイロットの技量向上に役立った。
発泡マルコプMk1
バルサと発泡スチロールで作られた実験機。
制作中は強度・剛性不足になると予想されていたが、完成してみれば何の問題も無かった。
CFRP製より安価かつ軽量で、練習機に丁度良い。同規模のCFRP製のフレームより20g以上軽く、飛行特性まで良い。
180gの激重スマホを積んで飛ばせたこともある。しかし耐摩耗性がとんでもなく悪く、表面の発泡スチロールがどんどん削れて無くなっていく。
削れた屑が散らばるため若干不評なのが悲しい。
発泡マルコプMk2
ハイブリット機を作ってみようという試みのもとに製作された。発泡マルコプMk1とは名前以外何の関係もない。

基本はただの双発機だが、ペラガードを装備している。
テイルシッターっぽく作られているが、ろくにホバリングできないため垂直着陸は不可。離陸も垂直とは言い難い変な挙動をする。
片肺飛行の実験中に操縦ミスにより墜落し、わずか一週間で退役した。
発泡マルコプMk3
翼が阻害するプロペラ後流を減らすために、主翼の中にモーターを配置した。双尾翼を廃止し、地上で立てやすくもなった。
しかし、重量がかさむ双発機にもかかわらず一般機と同じノリで軽量化されたため強度不足となってしまった。飛行機としては普通だったが、ホバリング試験を繰り返すうちに自壊し、完成後1時間で飛行不能となった。
作業着手から1週間で完成し、1時間で退役という非常に短命だった機体である。
双胴ネックレス
飛行ロボコンが終わり暇になったAvengerのパイロットが、3学期開始と同時に製作を始めた双胴推進プロペラの機体。製作開始一週間で初飛行を終えた。
モデルはスウェーデンのSaab社が第二次大戦中に開発したJ21A。
モデル機では機首に武装を集中配備しているがRC機に武装なんて搭載しないので重心が後方に寄りすぎ、機首におもりを載せないと飛ばない機体となってしまった。
また、エレベーターにのみプロペラ後流が当たる特性上独特の操縦性を有している。
前輪を可動式にするつもりだったものの、長い脚が必要で機体もかなり重く着陸時に破損するのが目に見えているの前輪はソリのようなもので代用している。
機体後部を首にかけられる。飛行機ネックレス
Hansa-Brundenburg W.29
新入生の個人制作機 スケール機であり、モデルはドイツのHansa Brandenburg W.29という水上機である
ユメとキボーを詰め込んだ機体であったが、制作者の操縦が未熟過ぎた為に、ロールアウト直後に体育館の床に盛大にぶつけ大破
そしてそのまま退役となった
うまく飛べばフロートを付ける予定だったのだが、当然付ける事なく退役した