よくある質問

 

Q&A

Q.物理システム工学ってどんな学問ですか?
A. 物理システム工学とは、物理学を新しい技術やモノづくりに役立てるための学問です。ガリレオやニュートンらの築いた古典物理学だけでなく、アインシュタイン以降に発展した現代物理学を活用することで、物質のふるまいを原子レベルで理解できるようになり、トランジスタやレーザーという大発明がもたらされました。これら革新的な技術は、あらゆる産業分野に波及し、私たちの生活になくてはならない存在となっています。現代の物理学は、このほかにも超伝導体などの新物質や、核磁気共鳴画像法などの医療診断技術を生み出すなど、電気・情報・光学・医療・素材・エネルギーをはじめとする幅広い分野に貢献しています。

Q.物理システム工学科ではどんなことを勉強するのですか?
A.物理システム工学科では、量子の領域からマクロな領域にわたる幅広い自然現象を体系的に理解し、物理学を工学に応用できる人材を育成するために、全学共通教育科目に加え、学科独自の教育のため1~3年次では、「力学」「電磁気学」「熱統計力学」「量子力学」を4つの柱とする基礎物理を学び、4年次に卒業論文研究を通して先端分野を学びます。学科専門の科目は、「専門基礎科目」、「専門科目Ⅰ」、「専門科目Ⅱ」、「専門科目Ⅲ」に分かれています。低学年では、「専門基礎科目」や上の4つの柱となる基礎物理を含む「専門科目Ⅰ」の割合が大きく、学年が進行するにつれて技術やスキルおよび応用力を身につけることを目的とした「専門科目Ⅱ」や基礎的な科目と卒業研究を橋渡しする「専門科目Ⅲ」の割合が大きくなっていきます。これらの科目に加えてSAILプログラムの科目も各学年で開講されています。 SAILプログラムに適した学生を選抜するためのAO入試(SAIL入試)も実施しています。

Q.SAILプログラムについて教えてください。
A. SAILとは、科学者・技術者としての船出に必要な4つの能力1).学習力(Study)、(2).分析力(Analysis)、(3).企画設計力 (Innovative Design)、(4).論理的発信力(Logical Presentation)の4つの言葉の頭文字をつなげた言葉で、これらの4つの能力を高めることを目的としたプログラムです。これらの能力の養成を行うために、現代でも未解決な問題に挑戦する意識を、初年次のうちから高めることを目的に、数名の学生と1名の教員で文献講読を行う特別ゼミ、SAILプログラム中の段階(3)(および(2)(4))に対応する実習科目である「自由課題実験」が2年、3年に開講されています。

Q.SAIL入試について教えてください。
A. SAILプログラムに適した学生を選抜するためのSAIL入試(AO入試)を行っています。1次と2次の選考に分かれており、1次選考では、高校生の時に行った、物理に関わる実験や調査の内容を、研究活動レポートとして提出してもらいます。SAILプログラムにふさわしい学生(自然科学や技術に対する好奇心が旺盛で、物事を論理立てて考える能力をもつ者)を選抜するため、レポートでは以下の観点で評価します。
• 自然科学や技術への興味・好奇心が伺えるか。
• 結果から結論に至る道筋が論理的かつ明確に示されているか。
• 自分の言葉でわかりやすく書かれているか。
いくら高度な実験をしても、内容をわかりやすく説明し、論理的に考察することができなければ、高く評価されません。
2次選考の面接では、研究活動レポートに関するプレゼンテーションと質疑応答をして最終的に合否を決めます。研究内容に対する理解、科学技術への興味、論理性、物事への取り組み姿勢などを評価します。

Q.物理システム工学科を卒業すると、どんなところに就職できるのですか?
A. 当学科の卒業生の強みは、「物理学の体系的な理解」と「根本原理から科学技術を創造する力」です。また、あらゆる科学、あらゆる技術が物理学に基づいていますので、「他分野との融合領域で活躍できる」ことも卒業生の強みです。こうした理由から、卒業生の進路は幅広い分野に開かれています。卒業生は、大学で培った知識と洞察力をもって科学技術と社会を見つめ直し、その上で、自分の進路を選択します。当学科・専攻を卒業した先輩の就職先をご覧ください。電気・情報・機械・材料・光学・医療機器・エネルギーなど、バラエティーに富んだ分野へ進み、創造力を発揮して活躍しています。