研究方針
当研究室では,有機化学実験を基本に,有機合成反応の基礎的検討と,その応用としての有機材料化学,特に有機高分子材料化学分野での高分子合成・高分子設計についての検討を行っています。
またその逆の流れとなる,材料化学的研究過程で得られた知見の有機素反応研究へのフィ−ドバックによる有機化学諸分野の基礎的な研究のブレークスルーも大いに期待しています。
当研究室では,それぞれが別のテ−マの研究を行っています。毎朝 9 時よりミ−ティングを行い,前日の研究報告を行い,研究室全体でその内容あるいは今後の方針を議論するようにしています。また,行事としては,週 1 回 2 人ずつ研究報告会を行っています。また,週 1 回輪講を行い,有機化学あるいは有機金属化学の参考書(2004 年度は有機金属化学−丸善)の講読を行っています。自分の研究だけでなく全員の研究内容を把握し理解することで,幅広い有機合成あるいは高分子合成化学の知識を身につけることができます。
研究成果については,日本化学会春季年会(3 月下旬),有機合成化学協会関東シンポジウム(5 月),高分子学会年次大会(5 月), 有機結晶シンポジウム (11月)等での発表を行っています。新しい有機合成反応・新しい有機材料の開発は,それほど簡単なことではなく,実に多くの実験を必要とすることが多く,挫折を時としては味わうかもしれません。しかし,新しい反応,あるいは新しい有機材料にめぐり会ったときの喜びは何よりも変えがたいものがあります。まわりの人と常に議論をし,こうしてみればと思って実際やってうまくいったときの喜びを,当研究室で味わってみませんか。もっとも, 予想外の喜びを味わうことになるかもしれませんが (大発見のほとんどは予想外の発見ではないだろうか)。
(学会発表)学生発表分
- 2004 年度
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- 2004 年 5 月 14 日(金)
- 第 47 回有機合成化学協会関東支部シンポジウム(茨城大学)
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- 04
- 脂肪族エーテルと芳香族アルデヒドジアルキルアセタールの酸媒介脱水素環形成反応
- 上橋/川合/前山/米澤
- 05
- アセタール存在下での脂肪族エーテルのエノールエーテルへのルイス酸媒介変換反応
- 川合/上橋/前山/米澤
- 2004 年 5 月 25 日(火)
- 高分子学会年次大会(神戸国際会議場)
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- 1Pg089
- o-ターフェニレン骨格を有する全芳香族ポリケトンの合成
- 前山/大江/中村(博)/丸山/米澤
- 1Pg090
- 位置選択的親電子芳香族置換反応による芳香族ポリケトンの合成において良好な重合反応性を示す芳香族ジカルボン酸モノマーの設計
- 岡本/小椋/前山/丸山/米澤
- 1Pg091
- 主鎖にビナフチル部位を有する光学活性全芳香族ポリケトンのNi錯体媒介カップリング反応による合成
- 小椋/岡本/前山/丸山/米澤
- 2004 年 8 月 3 日(火)
- IUPAC ICOS-15(名古屋国際会議場)
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- Boron Trifluoride Mediated Transformation of Aliphatic Ether into Enol Ether in the Presence of Acetal Affording a,b-Unsaturated Carbonyl Compound
- 上橋/前山/米澤
- 2004 年 9 月 15 日(水)
- 第 53 回高分子討論会(北海道大学)
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- 1Pe007
- 2,2'-アリロキシビフェニルをアシル受容モノマーとする可溶性全芳香族ポリケトンの合成
- 前山/田形/西森/山崎/岡本/丸山/米澤
- 2005 年 3 月 28 日(月)
- 日本化学会第 85 回春季年会(神奈川大学)
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- 3B1-35
- 2,7-ジメトキシナフタレンの親電子芳香族アシル化反応−脱アシル化反応挙動とその位置選択性
- 岡本/敷地/前山/米澤
- 3B1-36
- シンナムアルデヒド誘導体の分子内親電子芳香族置換反応によるインデン誘導体生成反応
- 上橋/河合/川合/前山/米澤
- 2005 年度
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- 2005 年 5 月 25 日(水)
- 高分子学会年次大会(パシフィコ横浜)
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- 1Pe045
- 2,2'-ジオキシ-1,1'-ビナフチレン骨格を有する光学活性ポリエーテルケトンの合成
- 前山/前田/小椋/米澤
- 1Ph052
- 親電子芳香族置換型重合による全芳香族ポリケトンの合成におけるアシル供与体モノマーの構造要因
- 岡本/敷地/前山/米澤