渡邊研究室では、有機材料を生態系へ応用するために様々な研究を行なっています。研究のテーマとしては大きく分けて2つ有ります。
 1つは有機材料で剣山状の足場を作製し、その上に細胞を置いた時の細胞挙動を見ることで細胞の環境応答性を評価しています。もう一つは、Drug Delivery System(DDS)です。DDSはがん治療の一種で、薬剤を人体に認識させずにがん細胞のもとに運ぶことで副作用を極力減らし、がん細胞を薬剤で破壊するという治療法です。

Case1:細胞足場上での細胞挙動観察
 渡邊研究室では、二光子励起を用いて針状のマイクロサイズゲルをいくつも配列させたマイクロニードルアレイを作製しています。このマイクロニードルアレイ状に細胞を培養することで、細胞が行う力学応答のメカニズムを解析し、マトリクス工学や再生医療に貢献しようと研究を進めております。  

Case2:赤外光を用いたDDS
 DDSによりがん細胞に到達した薬は、人体に認識されない様に人体適合性の良い物質で保護されています。がん細胞に対し薬を作用させるためには、この保護物質から薬を放出させる必要があります。この放出過程として外部から赤外光を当てることをスイッチとすることで人体への影響を最小限に抑えることができると考え、赤外光で薬放出が可能な材料設計と評価を行なっています。