ゲルの網目構造と力学強度

 
 ゲルはポリマーの網目構造により液体を保持する設計になっている。こんにゃくやゼリーもゲルの一種である。特性上、様々な分野において応用が期待されているが、力学強度が弱いという欠点をもっている。そこで、力学強度の高いゲルの開発が盛んに行われている。
 渡辺研究室では、網目構造が力学強度に及ぼす影響に着眼し、剛直なオリゴマーで作成されたゲルでは欠陥が少なく力学強度の高いゲルが得られる事をシミレーションから見いだしました。現在、新架橋剤の合成,オリゴマーの剛直性、ゲルを構成するモノマーの条件を最適化し、更なる高効率なゲルアクチュエーターを開発するべく、研究しております。

剛直鎖を用いた場合の網目構造

柔軟鎖を用いた場合の網目構造

上図ではつながっている鎖をすべて同じ色で表しています。

剛直鎖では殆どつながっていて欠陥が少ない。

柔軟鎖では途切れが多く、欠陥が多い。