HYDRUS Short courses

オンラインHYDRUS講習会

2021年9月13日 - 17日
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HYDRUS講習会 (2021年9月13日〜19日)

HYDRUSソフトウェアを使った,土中および地下水中の水分・溶質移動モデリング

目的

この講習会は,参加者が講習会終了後にHYDRUS-1D,HYDRUS-2D/3DといったウィンドウズPC用ソフトウェアを使って,自分で土中の水分・溶質移動の計算を行えるようにすることを目的とします。この講習会の初日は,土中の水分・溶質移動の基礎的な理論から,有限要素法を使った水分移動および溶質移動の基礎方程式を解く方法について講義し,不飽和多孔質体の水理特性関数のモデリングについて解説後,上記ソフトを使った演習をする予定です。二日目は不飽和土中の水分・溶質移動,ダム内不飽和-飽和水分移動,暗渠排水への水分・溶質移動などの応用例を使った,データの入力に関する演習が中心となります。また,一次元・二次元の逆解析問題についても,デモンストレーションを行います。本講習会の詳細に関してはホームページをご覧ください。既にHYDRUSを使っている方はもとより,土中水分・溶質移動の数値計算に関心をお持ちの多くの方のご参加をお待ちしております。

講師

  • ユッカ・シムネック博士(Dr. Jirka Simunek):Jirka Simunek博士は,カリフォルニア大学リバーサイド校の環境科学部の水文学教授で,専門分野は、地下水の流れと溶質輸送プロセス,平衡および非平衡化学輸送,多成分主要イオン化学,現場スケールの空間変動、不飽和多孔質媒体の水理特性を推定するための逆解析の数値モデル化です。これまでに,380以上の査読付き学術論文,20以上の本で章,4冊の書籍を執筆・共同執筆しています。ISI(Google Scholar)によると、h-indexは69(96),被引用数は17,000(38,000)を超えています。博士の開発した数値モデルであるHYDRUS-1D、HYDRUS-2D、HYDRUS (2D/3D)は,様々な飽和状態の土壌における水分移動,化学物質の移動,熱の移動をモデル化し,研究者,学生,実務者の多くで利用されています。Simunek博士は,米国土壌科学会(SSSA)のDon and Betty Kirkham Soil Physics Awardの受賞者であり,米国地球物理学連合(AGU),米国農学会(ASA),米国科学振興協会(AAAS),SSSAのフェローでもあります。Journal of Hydrologyの編集長,Vadose Zone JournalおよびJournal of Hydrology and Hydromechanics誌の共同編集長,Journal of Hydrology,Water Resources Research,Journal of Hydrological Sciencesの副編集長を歴任しました。
<注意>講義は基本的に英語で進められますが,希望多数の場合,日本語による説明も必要に応じて適宜付け加えます。

開催日時・場所

時間:2021年9月13日〜15日 午前8時00分〜午後3時00分(途中休憩あり)
場所:Zoom
参加費:
8月10日以前:一般44,000円・学生33,000円 HYDRUS+HPx:一般55,000円・学生44,000円
( 8月10日以降:一般55,000円・学生44,000円 HYDRUS+HPx:一般71,500円・学生65,000円)

参加方法次ページより2021年8月31日までに申し込みください 参加登録

HPx講習会(2021年9月16日-17日)

HPxを用いた反応性多成分溶質移動の解析について

トピック

この講習を受講するには,HYDRUSに関する十分な知識が必要となりますので,まずHYDRUS講習会を受講してください.この講習会は,熱力学的平衡と反応性輸送のモデリング手法,特にHP1に関連する手法について詳細に説明します.講義は,熱力学的地球化学モデリングの理論的概念から始まり,その後,地球化学コードPHREEQC-3に慣れることを目的とした,いくつかのコンピュータセッションを行います.熱力学データベースの構造,(初期)溶液の組成の定義,および平衡反応経路モデリングについても説明いたします.
溶質輸送と地球化学反応を結合することの重要性について,複数の例を用いて説明します.移流分散方程式と地球化学反応を結合するための基本的な要素を,特にHP1の構造に関連して議論いたします.最初のHP1の例題では、2つのコード(HYDRUS-1DおよびPHREEQC-2)とそのグラフィカル・インターフェースを使って,HP1で解く反応性輸送問題をどのように設定し,解釈するかを説明します.
次のコンピュータセッションでは,地球化学平衡モデリング(PHREEQC-2)と反応性輸送(HP1)の両方において,固体表面(イオン交換と表面錯形成)を含む化学プロセスに焦点を当て,最後のセッションでは,地球化学システムにおける動力学的反応を紹介します.まず,動力学的な鉱物の溶解・分解反応をPHREEQC-3に取り入れる方法を例示し,その後,輸送問題における動力学的反応例を示します.

講師

  • Dr. Diederik Jacques :Jacques博士は,ベルギーのモルにあるベルギー原子力研究センター(SCK-CEN)の環境・健康・安全(EHS)研究所のエンジニアード・ジオシステム解析(EGA)ユニットの責任者です.ベルギーのルーヴェン・カソリック大学で学士号および修士号,土壌物理学の博士号を取得しました.専門は,不飽和多孔質媒体における水の流れと溶質移動のモデル化で,空間的変動の特徴づけやパラメータの推定などを行っています.現在は,不飽和水分流れ,溶質輸送,地球化学反応の連成に焦点を当てており,連成コードHPxの開発とテスト,土壌中の(長期的な)溶質輸送への適用,異なるシステム(粘土-コンクリート,土壌-コンクリート)間の相互作用などの研究を行っています.また,表層および深層の地層廃棄物処分場の安全性と性能の解析,放射性廃棄物処分場や環境修復にも携わっており,反応性輸送モデルを用いた計算を行っています.これらのテーマについて広く論文等を発表しています.連絡先: djacques@sckcen.be.
開催日時・場所

時間:2021年9月16日-17日 午後1時〜午後7時半(途中休憩あり)
場所:Zoom
参加費: 8月10日以前:一般22,000円・学生16,500円 (8月10日以降:一般27,500円・学生22,000円)

参加方法次ページより2021年8月31日までに申し込みください 参加登録

本講習会に関する問い合わせ先

問い合わせ先:

斎藤広隆
東京農工大学大学院
東京都府中市幸町3-5-8
Tel & Fax: +81-42-367-5584
Email: hiros<at>go.tuat.ac.jp

取出伸夫
三重大学大学院生物資源学研究科
〒514-8507 三重県津市栗真町屋町1577
Tel: 059-231-9583, Fax: 059-231-9604
E-mail: ntoride<at>bio.mie-u.ac.jp


Last update: June 18, 2021