研究紹介

はじめに   
有機材料は分子設計の多様性から幅広い機能設計をすることができ、 電子・光機能材料としても注目されています。これらの用途で有機材料とデバイスとして活用するためには、いかに均質かつ安定な薄膜を作成するかが一つの重要な課題となります。有機材料は、多くの物質が溶媒に溶けるため、比較的簡単なコーティング技術で薄膜を得ることができました。しかし、材料機能やデバイス構造の高度化に伴い、溶液から薄膜を得ることが困難な材料や、このようにして得られた薄膜では特性が不十分なケースも現われるようになりました。そこで私たちは物理的蒸着法を用いて有機薄膜を形成することを研究しています。

直接重合  
共蒸着重合
単独蒸着重合  
表面開始蒸着重合
エレクトロスプレーデポジション(ESD)
フォームめっき



蒸着法による薄膜形成

有機材料でも多くの物質は真空中で加熱すると気化するので、これを基板の上に凝集させることによって薄膜を得ることができます。このような真空蒸着法は、清浄な環境で薄膜を形成するために、高品質の薄膜を形成できる可能性があること、ナノメートルオーダーの薄い薄膜でも簡単に形成できること、などの利点があり、無機材料の薄膜形成では不可欠の技術となっています。また、実際に工業的にも大規模に利用されています。一方の有機材料の分野では、溶液をコーティングする手法に比べて生産性が低いこと考えられ、学術的研究以外では活用されることはまれでした。ところが、近年の有機薄膜発光素子の例が示すように、用途によっては蒸着法が必要欠くべからざる技術となっています。そこで、いかにして高品質の有機薄膜を制御性良く作製できるかが、工業的にも学術的にも重要な研究課題となってきました。

研究が主体
学生は入れ替わる

直線上に配置