日本学術振興会
プロセスシステム工学
第143委員会
ダイナミックシミュレーション
日本学術振興会プロセスシステム第143委員会 WS30
最新情報
- 2013年12月13日(金)に,成果報告会を開催しました.
趣旨
プロセス産業において、特に国内での競争力強化のため、変種・変量生産が要求されて
いる。安全・安定運転を大前提として、スピーディなスタートアップやトランジションな
どの非定常操作を含めた、コスト・品質面でのシームレスな最適運転、限界運転が、プラ
ントの競争優位性確保、技術の差別化にとって重要である。
他方、設計問題においても、緊急遮断時のフレアラインへの放出量推定など、装置設計や
安全性に関わる設計パラメータを決定する非定常操作検討のニーズが増加している。
これらを実現するために、動的かつ精緻な化学工学モデルをベースにしたダイナミック
シミュレーションによるプラント可視化、 状態予測技術が有用である。 しかしながら一方、
従来の設計段階のモデルでは、装置内の流れ特性、装置効率や基礎・移動物性のモデル誤
差に加え、運転操作範囲での網羅性不足からさらに誤差を持ち、また計測器などモデル入
力値自体にも一般に誤差が含まれている。 また動的には、 ホールドアップ量の変動に加え、
より長期的な反応や物質・熱流動の性能変化によるモデル劣化も考慮する必要がある。
ダイナミックシミュレーション技術はこれまで、上記の誤差による精度不足に加え、構
築・検討に長時間を要することから、運転訓練分野以外の、投資対効果の評価に基づく意
思決定に十分な信頼性を要する装置安全設計、オペレーション設計やオンライン運転最適
化などに十分活用されてこなかったのが現状である。
本ワークショップでは、モデル誤差の定量的評価、目的に応じて必要なモデルの厳密さ
レベル、モデル入力値の整合性確保などの課題を取り上げ、例えばWS27で構築された
動的プラントモデル(VAモデル)を用いながら、構成するモデルの各誤差の伝播の構造
を明らかにし、シミュレーション精度への影響を定量的に評価する。これらを通して、精
度をスピーディで効率的にかつ必要十分なレベルに上げるためのシミュレーションモデル
の構築方法を提言していきたい。
活動
- 第1回世話人会(2011年9月20日)
- 第1回研究会(2011年10月21日)
- 第2回世話人会(2011年11月22日)
- 第2回研究会(2012年2月2日)
- 第3回世話人会(2012年3月5日)
- 第3回研究会(2012年4月23日)
- 第4回研究会(2012年6月11日)
- 第5回研究会(2012年8月6日)
- 第4回世話人会(2012年8月10日)
- 第6回研究会(2012年10月26日)
- 第5回世話人会(2012年12月14日)
- 第7回研究会(2013年1月31日)
- 第8回研究会(2013年4月25日)
- 第6回世話人会(2013年6月3日)
- 第9回研究会(2013年7月29日)
- 第7回世話人会(2013年8月5日)
- 第10回研究会 (2013年10月18日)
- 第8回世話人会(2013年11月8日)
メンバー:
- 代表:
- 山田明(三井化学(株))
- 世話人:
- 轡義則(住友化学),鈴木剛(東洋エンジニアリング),石建信(横河電機),横山克己(オメガシミュレーション),
関宏也(東京工業大学),松本秀行(東京工業大学),山下善之(東京農工大学)
- 委員(所属):
- 出光興産,三井化学,三菱重工,日揮,JX日鉱日石エネルギー,千代田化工建設,東洋エンジニアリング,三菱化学エンジニアリング,三菱化学,ダイセル,インベンシスプロセスシステムス,
東京大学,富山大学,名古屋工業大学,京都大学,山形大学
-
Copyright (C) 2011-2013 Yoshiyuki Yamashita, All rights reserved.