キャベツ萎黄病菌Cong:1-1およびその病原性欠損変異株REMI10由来のタンパク質の二次元電気泳動による比較
Pathogenic and Pathogenic-deficient Strains of Fusarium oxysporum f. sp. conglutinans using 2-Dimentional Electrophoresis
有本 裕*・森 翔吾**・堂前 直*・根岸寛光**・吉田隆延***・寺岡 徹有江 力
Arimoto, Y., Mori, S., Domae, M., Negishi, H., Yoshida, T., Teraoka, T. and Arie, T

Abstract

キャベツ萎黄病菌 Fusarium oxysporum f. sp. conglutinans (Cong:1-1)のREMI法による形質転換によつて得られた病原性欠損変異株(REMI-10)では、アスパラギン酸プロテイナーゼ遺伝子(fap1)がベクターの挿入によって破壊されている(吉田ら, 1999).しかし,Cong:1-1のfap1を破壊しても病原性が失われない(Yosida et. al.)ことから、REMI10ではFAP1以外の病原性関連因子の異常が示唆されている.一方,Cong:1-1はPDA培地上でフザリン酸を生産するが,REMI-10は生成しない(有本ら, 2004)。これらの、病原性やフザリン酸生産の違いに関与する因子を解析するため、Cong:1-1およびREMI10由来のタンパク質の二次元電気泳動による比較を試みている. 今回、Cong:1-1由来タンパク質では検出されたがREMI-10では検出できなかった分子量約XX KD, pI XXXのスポットについて、リジンで切断した断片のアミノ酸解析を行った結果、Gibberella zeae PH-1のGlyceraldehyde 3-phosphate dehydrogenase (GAPDH; Fg06257.1)と極めて相同性が高かった.

*理研
**東京農大
***農環研


日本植物病理学会平成17年度大会(2005年3月31日、静岡市)口頭発表