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鉄道への想い

 大学1,2年と過ごした中野の学生寮は国鉄共済組合が経営し、国鉄職員の子弟が上京し大学に通うことを想定したものあったので、寮生全員が「お父さんが国鉄職員」という珍しい集団だった(大学は中野から通うのが都合のよさそうな大学ということでバラバラ)。大学の同級生とかいろんな人から「鉄道オタク?」と聞かれたことがあったが、ある意味聞くほうも聞くほうで、人間それほど単純ではない。今となってはおしゃれな感じが少しはあるのかもしれないが、80-90年代ごろ「旅と鉄道研究会」的なサークルは大学の中でもっとも「暗く」「オタク系」といわれており、そのあたりのことも一因となって「そこそこ鉄道好きだよ」と言うことを躊躇していたのかもしれない。もちろん、鉄道好きを公言し、珍しい切符(硬券)を集めたり、昔は先頭車両の前面に備え付けられていた「特別快速」の看板とかを持っていたりという輩もいたし、何月何日、北海道のなんとかという駅に集合ね、みたいなゲームに情熱を傾ける人も少なからずいた。大部分の人は「普通の人たち」であり、テニスをしたり、バトミントンをしたり、麻雀をしていた。

 そうはいっても多くの寮生は、鉄道への思い入れが一般人より強いことは確かなようで、かくいう私も鉄道に関する情報にはやや敏感であり、皇室御用達の「なごみ」が東小金井の2番線に停まっていたりすると、つい写真を撮ってしまうレベルには今でもいます。
   
中央線の高架工事が完了以来、東小金井の上りホームには退避線があるが、そこに停まっていたE655系電車。当然、一編成しかありません(2012年4月23日撮影)

  
かつて上野―長野・直江津間(信越本線)を走っていた「あさま」の車両(189系)と思われる(1997年廃止)。この写真は2018年5月6日に撮影したもので、どんな経緯から東小金井の退避線に停車していたのかは、残念ながら不明である)

 出張で出かけたときに初めて乗車した路線ばかりではなく、日常生活においてもその路線の呼称についてもいろいろと思いを馳せる。例えば、2016年秋に初めて米沢から乗車した「米坂線」は米沢と新潟県坂町を結んでいるということでわかりやすいが、なぜ「坂米線」ではないのか?首都圏でも埼京線、京葉線、東横線もパターンとしては同じだが、どちらが先になるかはよくわからない。おそらく語感とか呼び易さからだと思うが・・。昨年(2017年)、宮崎から延岡まで乗車した「日豊本線」は旧令制国の豊後国及び日向国を合わせた地域由来の呼称である(信越本線、上越線など)。パターンとして「米坂線」と同じだが「東横線」のように起点、終点の駅または駅を含んだ広域地域の名称の両方を含むもの、力関係によってどちらかだけを含むもの(西武新宿線、西武池袋線、西武国分寺線、鶴見線、東急目黒線)、途中の駅(または地域)の有名どころの駅または地名に由来するもの(丸の内線、銀座線、有楽町線、小海線、身延線、篠ノ井線、飯田線、久留里線等々)。「東海道線」のように旧街道名に由来するもの(基幹路線に多い、例:山陽本線、山陰本線)などが一般的と思われる。ただ、なぜ東北に行かないのに「京浜東北線」というのか?「中央線」、「山手線」はなぜ特別なのか?「東武東上線」の「東上」の意味は?東急田園都市線は、戦略かな?等々いろいろと悩みは多い。

 元来出不精ではあるが職業柄、学会等のイベントでいろんなところに出かけていく機会がそこそこある。「飛行機か?新幹線か?」というチョイスを迫られたとき、若干「鉄道寄り」の判断をしている。例えば「大阪」、「広島」あたりだと「新幹線一択」で、「小倉」でもよほどの事情がないかぎり「新幹線」という選択になる。「博多」、「松山」、「宮崎」となるとさすがに飛行機となるが、「高松」、「新居浜」は新幹線+瀬戸大橋線という選択をしている。皆さん、どんなチョイスをしているのだろうか?

 先週福井に出かけてきたが、自宅のある西武国分寺線恋ヶ窪(国分寺)からだと北回りか南回りか結構微妙である(小松まで飛行機という経路も当然あるが)。2015年3月に北陸新幹線が開通する前は、福井の場合は、米原から「しらさぎ」が基本であった。2018年現在、値段だけを考えるとおそらく東京→米原→福井→金沢→東京のような周回チケットがお得のようである(国分寺起点だとよくわからないが・・・)。

 鉄道に対する思いは、東北の三陸鉄道のように住民との密着感が十分に高い地域で生活する人々にとって、格別であると推察している(形は違えど、鉄道がないと日々の生活が困ってしまう大都市圏の人も含めています・・・)。中途半端な地方都市では、モータリゼーションの波で、駅周辺の商業施設などが廃れてしまい、郊外型のショッピングモールなどが幅を利かせており、鉄道とか駅に対する思い入れも今一歩なのだろう(例えば甲府とか石和とか・・・)。完全に邪推だが「のぞみ」が一本も停まらないのに、暴動が起きない「静岡県民」もそれほど、鉄道への思い入れはないのだろう。

 国鉄末期の廃止対象路線を継承した先述の三陸鉄道は、震災からわずか5日後に部分開通し、3月いっぱい無料で運行し続けた。当時の報道では、営業係数(100円の収入を得るために必要な経費)143.8(2008年度)である第三セクターが、無料の列車を走らせるというのは、経営的には合理性を欠いた判断であり、そこには公共サービスを提供する側の「意気」が感じられる。東北新幹線を全通させ、まるで飛行機のファーストクラスのような「グランクラス」を売り物にする「はやぶさ」を走らせることこそ、究極のサービスだと考えるJR東日本とは全く異なる思想がそこにはある。他のJR各社にしても、贅を極めた特別列車に注力している感がある(お金持ちを相手にするという極めて合理的な考え)。旅における移動手段がある一地に到着するだけの事業ではないというコンセプトには同調できるが、贅を極めることと旅情を味わうことの間には、気持ち的に大きな隔離があるような気が個人的にはしています。



おまけ(そろそろ化学モノも考えたいと思います。需要はとても少なそうですが、乞うご期待)
問1 下の図の●の角度の合計は?
 
 
問2 下のような教室の座席表(40席)があり、くじ引きで席を決めることを考える。A君が大好きなBさんと隣の席になる確率は?

     




解答例
問1 下図のように●に番号をつける。1+3=□、2+4=△である。また5+6=〇であり、〇+7=☆なので1+2+3+4+5+6+7+8=360°(四角形の内角の和)

  

問2 下の図のように青の場合と白の場合を別けて考える。
青の場合は、隣は一つしかないので求める確率は1/40 x 1/39 x 14=7/780
白の場合は、隣は二つあるので求める確率は1/40 x 2/39 x 26=1/30
∴求める確率は7/780+1/30= 33/780=11/260 (答)

       

追記)高等学校の頃は下記のように男子が緑、女子が白という並びだったので、上記とは違った確率になります。興味がある人は計算してみて下さい。いずれにしても廊下側の北側後方の席はブラックゾーンと呼ばれていた・・・。

    
(2018.11.4)