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巨人軍について

2018年シーズンも大詰めだが、今年も我が軍(なぜか巨人軍と呼ばれる)は優勝を逃した(広島さん3連覇)。しかも12年振りとなるシーズン負け越しが決まっている(2018年9月29日現在)。昔ほどではないが、やはり残念である。熱烈な野球好きの人に共通することだが、「俺が監督をやったほうがよかった・・・」と思って、居酒屋で管を巻いている輩も多い(図々しい話だが・・)。

巨人が負けて、「残念だったな。明日は頑張れ・・」のようにさらっと切り替えができるレベルなら、何の問題もないのだが、仕事とか家庭生活に負けを引き摺ると周りの一般人は相当迷惑する。昔、東小金井にあった定食屋さんのご主人は、ハイレベルでディープなファンであることを自他共に認めていて、客席に設置されたテレビで実況放送を観戦しながら厨房に立ち注文を捌いていた。巨人が負けているときは、一見して明らかなように、おそらく「コンチクショウ」的なメンタルであり、しょうが焼きなどの炒め物系を注文すると勝っているときと比較して、「少ししょっぱいな」と思うことがままあった(気持ちは非常に理解できるか、引きずるタイプだと思う)。自分はどうかというと、自分で判断することではなく、学生さんや家族に尋ねてみないとわからないということにしておこう。


なぜそんなに熱くなるのか、大部分の人(特に若い人たち・・)は理解できないことだろう。高校生ぐらいのころ、テレビ観戦に熱中している私を見て、


「そんなに応援しても、一銭ももらえないよ」


と実利的で現実的な母親に嗜められたものだ。この手の感性は、幼少時からのさまざまな出来事の重なり合いがベースとなって構築されていて、理由など説明できないし、そう簡単に変わっていくものでもないのだろう。世の中には我々とは対極の位置に「アンチ巨人」という人々がいる。巨人が負けると嬉しいというメンタリティーがどうしても理解できず、本学の某先生に「なぜアンチ巨人ですか?」と尋ねたことがある。彼の答えは「強いものが敗れるのが嬉しい」であり、「ここのところ巨人は強くないのですが・・・」と反論しつつも、自分たちと同じでそのメンタルを理解するのは難しいのだろう。


 我が軍のことを語るとき、はずせないアイテムはスポ根アニメ「巨人の星」である。元巨人軍の三塁手だった父、星一徹のエリート(スパルタ)教育を受け、主人公星飛雄馬(後に花形の奥さんになる姉さん(明子)がいる)は、星雲高校、巨人と進み、さまざまな挫折と栄光を繰り返しながら、最後に自らの左腕の破滅を導く「大リーグボール3号」を操り、完全試合を達成するというストーリーである(日テレ系、1968年3月30日 - 1971年9月18日、土曜日19時半〜)。自分もリアルタイムで観たというより、その後、何回も繰り返された再放送で観たことが、記憶の大半だとは思うが、花形満(阪神、大リーグボール1号、2号とも打ち崩している。幼少時イギリスに留学して、エリザベス2世女王と謁見するほど優秀だった)、左門豊作(大洋、熊本出身の苦労人、2人の妹と3人の弟がいる。不良少女集団「竜巻グループ」のリーダー京子さんと結婚)、アームストロング・オズマ(中日、星一徹コーチの指導を受けて、“見えないスイング”を身につけて改良型大リーグボール1号を打つも“消える魔球”である2号に半狂乱となる)などとの“血戦”に心躍らせた(このアニメに関しては、時代の背景も魔球のサイエンスもネタが盛り沢山で、そのうちに・・・)。

想い出の試合とかシーズンとか、これもちょっと長くなるので、別な機会とするが、なんといっても1989年の日本シリーズがトップかなー(近鉄相手に3連敗、4連勝のシリーズ)。

昨シーズン後、宮崎で行われていた秋季キャンプをグラウンドレベルで見物する機会があった。そのとき、ヘロヘロになりながら、バットを振り続けていた若手の重信さんのことがとても印象に残っていたが、シーズン中、先発に名を連ねることが増え、辛かった今シーズンの「いいニュース」の一つとなっている。

というわけで、今日の話の教訓は・・・・、なにもありません。






 



 優勝祝賀会で鏡開きに使われた樽酒「不滅の巨人」だが、信濃大町の市野屋商店という酒蔵が市販ベースで出している純米吟醸酒である。楽天市場のwebページをみると「カール・ニールセンの交響曲第4番「不滅」、グスタフ・マーラーの交響曲第一番「巨人」などを聞かせて、擬似的に長期熟成状態にし・・・云々」と結構遊び心が入っている。聞くと社長は大の巨人ファンだという。さらに「1/fゆらぎ」がどうのこうの・・という話もでており、ますますいい感じである。

 


何年か前に卒業式でもらったもの。日本野球機構公認のグッズで折れたバットをリサイクルして製造されている。先の黒い部分は漆塗りである。


◎今日のおまけ


 問1)四角形の大きな枠がある。そこに順番に10円玉を置いていくゲームだが、枠が一杯になって、これ以上10円玉を置けなくなったとき、最後の一枚を置いた方が勝ちとなる。実はこのゲーム先手必勝なのだが、第一手で先手は何処に10円玉を置けばよいのか?


 問2)図のような街路がある。AからBまでの最短距離の数を、次のそれそれの場合について求めよ。

(1)途中に障害がない場合

(2)Pで右折が禁止の場合

(3)P, Qの少なくとも一方を通る場合

 


解答例

1)下図のように、四角形の中心に10円玉を置く。後手が何処に置いたとしても、中心点に対して対称の位置は空いていることになり、先手が必勝となる。

 



2)先週の問題と同類の問題です。

(1)右に移動をa、上に移動をbとしたとき、右に4つ上に5つ動くのが最短なので、

aaaabbbbb

のような並び方を求めればよい。

求める場合の数は、9!/(4!x5!)= 126 通り(答え)

(2)最短の経路からPで右折する経路をひけばよい。Pで右折する経路はA→R→P→Sであり、これは1通りでSからBは5!/(1!x4!)=5 通りなので、求める場合の数は126-5=121 通り(答え)

  

(3)A→P→Bの経路は3!/(1!2!) x 6!/(2!4!)=45 通り。A→Q→Bの経路は5!/(3!2!) x 4!/(1!3!)=40 通り、A→P→Q→Bという経路は、3!/(1!2!) x 2 x 4!/(1!3!)=24 通り。

P,Qの少なくとも一方を通る場合の数は、45 + 40 – 24 = 61 通り(答え)

(2018.9.30)