研究分野は主に「材料力学」「機械材料」、応用分野は「航空宇宙工学」です。

航空機やロケット、航空エンジン、ロケットエンジン、人工衛星などの航空宇宙システムの主構造には、繊維強化複合材料が多用されています。例えば最新の旅客機であるボーイング787やエアバスA350では、主翼、胴体、尾翼など機体のほとんどが炭素繊維強化プラスチック複合材料(CFRP)で構成されています。また、航空エンジンの大型ファンブレードやファンケースにも適用が進んでいます。最近では、1000℃を超えるようなエンジン高温部にも、超耐熱複合材料であるセラミック繊維強化セラミック複合材料が実用化されるようになってきました。

航空宇宙システムの性能向上には高度な繊維強化複合材料の適用技術が不可欠です。そのため世界中の研究機関(NASAやJAXAなど)や大学、航空宇宙メーカーなどでは、繊維強化複合材料に関する研究開発が積極的に行われています。
また近年では、自動車の車体へ適用する研究が欧州を中心に極めて積極的に行われています。風力発電のブレードやエネルギー貯蔵用フライホイールなど、エネルギーシステムへの適用も進んでいます。自転車やスポーツ用品ではすでに身近な材料になっています。

繊維強化複合材料は「材料」というよりも「構造」と考えた方が適切です。それは、複合材料の場合、材料と構造(機体、構体、車体など)が一体であるからです。そのため、複合材料工学の分野では、機械工学をバックグランドとした研究者・技術者が主流です。

研究室の運営方針は、「自由闊達」です。大学における研究は基本的には個々人が行うものですが、良い結果を得るためにはお互いの研究に関心を持って、自由に、そして伸び伸びと議論しながら進めることがとても大切だと考えています。研究については自主性・自発性・独自性(オリジナリティ)を大切にしています。
研究室では、世界初できれば世界一の研究成果を目指しています。世界初は比較的容易ですが、世界一は少し(かなり)たいへんです。
計画に沿って実験や数値解析などの「作業」を進めていくというタイプの研究ではなく、研究を進めながら常に面白いことや新しいことを探求していくスタイルです。そのため、新しいことにチャレンジすることが好きな人、また自発的に研究をしたい人に向いているように思います。あまり細かな指示はしませんが、相談にくればできるだけ丁寧に対応するように心がけています。

研究室のひとつの特徴は、JAXA、民間企業、他大学、公的機関などと共同研究を多く行っていることです。研究交流会や学会への参加機会もあります。国際共同研究や国際交流にも取り組んでいます。また、研究成果さえあれば、海外で開催される国際会議への参加についても積極的に支援しています。

研究生活の詳細について知りたい場合は、下記のリンク先をご覧ください。また、研究室の学生から色々な話を聞けるようにアレンジしますので、是非、お気軽に連絡ください。お問い合わせをお待ちしています。

 研究室の生活