学位授与の方針
学位授与の方針は、下記のとおり「工学」または「農学」に関する専門能力に加え「実学(実践科学)」の理念に基づき、社会実現力等を有することを重視し、これを明文化する。
高度な専門能力を有する
- 専攻領域における最先端の知識・技術を学ぶことにより、当該専門領域における独立した研究者・創造的技術者としての高度の専門能力を身につけている。
- 専門性を活かし、多面的な視点から取り組むべき社会的課題を提起し、その課題解決にむけた多様な研究活動を企画推進できる柔軟な応用力を身につけている。
- 先端研究に関する知識・経験に偏することなく、理系・文系にまたがる論理的能力や表現力を養い、高度な専門的知識人にふさわしい識見を身につけている。
社会実現力と実践的指導力を有する
- よき社会人として常に周囲から信頼され、自ら協力関係を拡大しつつ業務を推進することができる、豊かな「社会力」を身につけている。
- 高度な専門的能力、広い視野と高い識見、豊かな社会力と指導力を不断に鍛え、いっそう高度な学びの動機付けを自発的に推進する姿勢を身につけている。
国内・国際社会において自らの専門分野のおかれた位置、その分野に求められる社会的ニーズを、相対的な視点から常に見直し、他分野との関連性を踏まえて、課題探求と自己変革にチャレンジし続ける自己研鑽姿勢を身につけている。
課程を通じて修得すべき知識・能力
- 科学的な論理体系の理解とその課題探求に必須となる総合基盤科学(数学、物理学、化学、生物学等)に関する広範な基礎知識、および総括的応用力を有すること。
- 土壌肥料学、農業環境工学、園芸学、植物病理学、環境ストレス植物学、ゲノム科学、獣医薬理学、免疫学、生態学、生物有機化学、生物工学、化学工学、流体工学、機械力学、ナノエレクトロニクス、ロボット工学、有機フォトニクス、エネルギーシステム工学等、食料問題解決に必須となる広い専門領域の相互理解力と、複数分野の経験に基づく先端研究推進能力を有すること。
- 専門科目、基礎専門科目(環境政策論、環境経済学、環境行政法等、関連する社会科学科目を含む)の他、イノベーション推進に必須となる基盤科目(倫理、芸術、デザイン、法律、経済、歴史、立地、起業、等)を修得すること。
- 博士人材に求められる高度なリテラシー能力(論説文作成、プレゼンテーション力、日本語表現力、外国語力、説得力)を有すること。
- 博士学位論文を構成する研究業績として、一定の基準に適合する学術誌等への研究論文の発表を通して、研究課題の立案から成果の公表に至る一連の研究推進プロセスを完遂できる確かな実力を身につけていること。
- 海外を含む組織・社会におけるリーダーとしての活躍に必要な、各種リテラシーや総合的マネジメント能力を中心とした実践的指導力を身につけていること。
- 世界レベルでの重要課題解決に向けて、異分野の人々を統合し、リーダーとして組織を牽引する力量を有すること。
- 社会的課題の認識と科学的なアプローチ提案力、ニーズの把握方法、顧客満足度の評価方法、競合相手の解析法に関する知識、基盤的科学研究推進力(研究課題の提案、探求力、科学論文作成実務、特許戦略実務)および実践的科学研究推進力(研究費獲得、組織形成力、未来価値創造力、リーダーシップ、交渉力)を有すること。