学内の動き T行事・イベント
◎ 公開講座を実施

 公開講座が開催されました。

<高分子の性質を探る〜スライムを作って、高分子の性質を知ろう!>
 8月19日(月)に小金井キャンパス先端科学実験棟において、公開講座「高分子の性質を探る〜スライムを作って、高分子の性質を知ろう!」を開催し、中1から高1までの26名と見学の保護者の方18名にご参加いただきました。本講座は中高生を対象にサイエンスへの興味を深めてもらうことを目的として、工学府技術部が企画・担当しました。
 スライム自体は作ったことがあっても、「分子の形」や「なぜ液体状のポリビニルアルコールがゲル状のスライムになるのか」といった原理となると、高校以上の内容です。そこを今回は、平易な言葉のミニ講義後に、分子模型を自らの手で組み立てることで、原理を学んでもらいました。その上で、ポリビニルアルコールとホウ砂水溶液の濃度の違いによる、スライムの状態の変化を観察しました。さらに、スライムで電池を組み立て、電気を流すことや電圧も測定し、LEDが光ったり電子メロディが鳴ると、歓声が上がりました。
 アンケートでは、楽しかった、スライムが作れて良かったとの声をいただいた一方、実験時間が短いというご指摘も受けましたので、今後改善していきたいと思います。
 
 

<廃油を用いたエコ石鹸作り〜塩析を用いて精製した石鹸〜>
 8月19日(月)に、小金井キャンパス先端科学実験棟において、公開講座「廃油を用いたエコ石鹸作り〜塩析を用いて精製した石鹸〜」が開催され、中学1年生から3年生までの17名(見学の保護者7名)が参加しました。
 本講座は工学府技術部の企画運営の下、中高生に化学実験の楽しさ、面白さの体験を通してサイエンスへの興味を深めてもらう事を目的としています。今回行った鹸化は、身近なものを生成させる化学反応として、中高生にもなじみ深いものです。しかしその反応には強アルカリが必要であり、事故なく実験を行うために、保護メガネ、白衣を準備し、手順の説明はできるだけ解りやすくなるように心がけました。また本講座では廃油の不要な成分を除去するために、塩析という操作を行っています。これにより生成した石鹸成分の純度が高まり、不純物が汚れとして分離します。このように反応生成物が析出したり色に変化が生じたりする様子を見ることで、受講生達は化学反応の面白さを実感したようです。アンケートでも、体験型で良かった、説明が解り易かった等の声を頂きました。時間の制約から作業中心の講座になってしまいましたが、理論的側面に対してより丁寧に解説できるよう改善したいと思います。
 

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