学内の動き T行事・イベント
◎ 公開講座を開催

公開講座が開催されました。

<子供身近な動物教室>
 6月29日(土)、府中キャンパスの広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター(FSセンター)において、公開講座「子供身近な動物教室」が開催されました。本講座は、鈴木馨・FSセンター野生動物保護管理分野長が担当し、野生動物保護活動の紹介、動物の観察、ロボット・模型を使った実験、飼育動物との触れ合いなどが行われています。実物の観察や実験、触れ合い体験を取り入れていることもあって、今回も大盛況でした。この教室は長らく継続実施されており、最近では本学ホームページに案内が掲載されると間もなく申し込みが集中するなど、好評を得ています。「大きくなったら農工大に入りたい!」「獣医さんになるのが夢!」という子もいます。教育機関の動物飼育を支援する「幼稚園・小学校飼育動物ドクター」事業と有機的な結びつきを図り、農工大のチビッ子ファンを増やしていくことを目指しています。
 
みんな集まろう! 生きものと触れ合いながら
 

<実演・実習 高校生のための野生動物学講座>
 7月14日(日)、府中キャンパスの広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター(FSセンター)において、公開講座「実演・実習 高校生のための野生動物学講座」が開催されました。本講座は、鈴木馨・FSセンター野生動物保護管理分野長のほか、佐藤俊幸・共同獣医学科准教授、小山哲史・共同獣医学科准教授が担当し、大学での野生動物学教育と研究のわかりやく具体的な理解を目的としています。野生動物保護活動の紹介や実演・実習を中心にしていることもあって、今回も大変好評、本学への関心を深めていました。この講座の受講者には、動物関係の進路や農工大への進学を志望する生徒が多く、実際に本学に入学した学生もすでに多数にのぼっています。受講者の満足度も高く、今後も講座内容の研究に努めて発展させて行きます。
 
頭骨標本の観察実習 麻酔の実演実習
 

<身近なアリを知ろう>
 7月20(土)、府中キャンパスにおいて、小中高生を対象とした公開講座「身近なアリを知ろう」が開催されました。様々な環境に多様なアリが生息していることを体験的に理解してもらうことを目的に毎年開催しています。9回目となる今回は、小学生13名、中学生3名、高校生1名、保護者13名、計30名が参加しました。
 佐藤俊幸農学研究院准教授によるアリの生態に関するミニ講義の後、参加者自ら「吸虫管」を作成し、小山哲史農学研究院准教授や日本蟻類研究会メンバーの指導の下、キャンパス内での“アリエンテーリング”に出かけました。子供達は資料をもとにキャンパス内を探索し、吸虫管で採集したアリを実習室に持ち帰り、顕微鏡を使って種の同定を行いました。
 講義室で昼食をとりながら、アリの動画教材を鑑賞しました。屋外での採集を終了した後、アリの形態をよく観察してスケッチし、提出してもらいました。アリエンテーリングの点数にもとづき成績優秀者上位3名には金銀銅メダルが授与されました。日本蟻類研究会の近藤正樹会長による講評の後、全員に受講証明書が手渡されました。今回は24種類ものアリが採集され、身近な環境にさまざま種類のアリが生息していることを実感し、家族ぐるみで楽しく学んだ一日となりました。
 
アリの採集 実体顕微鏡を使ってアリの同定
 

<子供科学教室「昆虫から色素を抽出して布を染めてみよう」>
 7月27日(土)に、小金井キャンパスの科学博物館において、小学生5、6年向けの子供科学教室が開催され、24名の小学生と20名の保護者の方にご参加いただきました。本教室は、子供たちが科学実験を体験することを目的に開催されています。開催当日は台風の接近が予測されていましたが、雨の心配もなく、無事に開催することができました。
 今回は口紅やかまぼこ、お菓子などの着色料として利用されているコチニールを、カイガラムシから抽出し、布を染める実験を行いました。最初にカイガラムシがコチニールを体内で創り出すしくみについて学んだ後、大学生や大学院生に教わりながら、乾燥カイガラムシから色素成分のコチニールを抽出し、布を染めました。次に染めた布を媒染剤に浸してコチニールを布に定着させました。この講座では4種類の媒染剤を使って、コチニールに結びつく金属イオンの違いにより布の色が変化することを体験し、身近な化学反応に対する理解を深めていただきました。子供たちに実験後の感想を聞くと、「実験が面白かった」「色が違うのが不思議だった」、「またやってみたい」などの声がありました。昆虫が体内で創り出す物質に興味を持ってもらう良い機会になったと思います。
 
 
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