学内の動き T行事・イベント
◎ 平成25年度 公開講座を開催
<小動物臨床獣医師養成講座 基礎コース>
 6月9日(日)〜9月1日(日)、府中キャンパス農学部附属動物医療センターにおいて、公開講座「小動物臨床獣医師養成講座 基礎コース」が開催されました。
 本講座は、「獣医師の卒後再教育プログラム アドバンス イン 農工大!」の一部として、獣医師の学び直し・再就職支援を目的とした卒業教育プログラムとして毎年開講しているものです。講義だけではなく、豊富な実習を組み合わせた内容は、臨床経験のない獣医師でも効率良く臨床獣医学の基礎を習得できる講座として高い評価を得ており、広島、福岡、大阪など、遠方から参加している獣医師も少なくありません。
 7年目となる今年度は、基礎的技術の習得講座として計8回開講され、暑さが厳しい時期での長期間にわたる開講でしたが、どの回も欠席者がなく無事に終了しました。
 また、コース最終日の9月1日(日)には、武蔵野荘において修了式が行われ、全コース修了者8名に修了証書が授与されました。
 本講座は、(財)東京農工大学教育研究振興財団の援助を受け、無料の託児サービスを行うことにより、育児中の獣医師にも参加しやすい環境を整えていることも特徴で、他に例を見ない本学オリジナルのものとして、今後さらなる発展が期待されます。
 本講座の詳細はホームページをご覧ください。
 http://www.tuat.ac.jp/~manabi/
 
 
<リフレッシュ操体呼吸法>
 7月20日(土)〜21日(日)、小金井キャンパスにおいて、公開講座「リフレッシュ操体呼吸法」が開催されました。
 本講座では、基本的な呼吸の仕方、姿勢矯正などの体操、内臓を意識した運動を行うほか、お互いをほめ合うなどのコミュニケーションを取ります。目的はストレスの軽減、身体感覚の鋭敏化、リラックスの生理心理的確認があげられます。
 受講者は、初日は深く長い呼吸や緩やかで力を抜く体操など、未体験のことばかりで戸惑ったようでしたが、2日目にはだいぶ慣れた様子で、動作も呼吸もスムーズになりました。特に内臓を動かす運動や動作は、受講生に大好評でした。
 また、お互いに肩等に手を当て、人の手の温かさを感じたり、自分の体を捉えるという普段とは違う体験をし、新鮮な感動があったようです。さらに手の甲をお互いにあわせて、気を送り合う対気の実習では、相手の気を感じて、後ずさりするなど気の持つパワーにびっくりする一幕もありました。
 講座は笑顔で終始し2日間の日程を終えました。
 
<子供科学教室>
●動物心理のシミュレーション(1)「親子でチャレンジ!手作りロボットレース」
 8月3日(土)、科学博物館において、公開講座「親子でチャレンジ!手作りロボットレース」が開催され、近隣の小中学生計28名(保護者を含む。)が受講しました。
 当日は、講師である白樫淳一工学部准教授により、ロボットカーに制御方法を認識させる手順について説明が行われた後、受講者は実際にロボットカーのテスト走行に取り組み、パソコンを駆使しながらの試行錯誤を繰り返しました。
 講座の終盤では走行タイムを競うレースが行われ、受講者はロボットカーの走りに一喜一憂しながら、手作りのロボットレースを楽しんでいました。
 

 
●動物心理のシミュレーション(2)「子供に身近な動物教室」
 9月7日(土)、科学博物館において、公開講座「子供に身近な動物教室」が開催され、近隣の小中学生計22名(保護者を含む。)が受講しました。
 当日は、講師である鈴木馨農学部附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター(FSセンター)准教授により、飼育動物と野生動物の違いや、人との心臓の作りの違い、コヨーテとキバノロの骸骨の標本を見せながらの雄雌の見分け方等について、分かりやすい説明が行われました。
 また、聴診器を使って受講者同士でお互いの心臓の音を聞きあったり、比較的おとなしい小動物であるネズミに似たデグー、飼育ウサギ、モルモットに実際に触れながら、動物が心地よく感じる抱き方について学習し、可愛らしい小動物とのコミュニケーションを楽しんでいました。
 

 
<動物を学ぶふれあい教室>
 8月12日(月)〜14日(水)、府中キャンパスにおいて、公開講座「動物を学ぶふれあい教室」が開催され、3日間通して小学生30名とその保護者が受講しました。
 本講座は、本学のミニホースの会、のたっと〜人と動物を結ぶ会〜、野生動物研究会の3団体がそれぞれ実施する講座を1日ずつまわるオムニバス形式で実施されました。
 ミニホースの会の講座では、引き馬体験や馬房掃除、ブラッシングなど、ミニホースの会が日々行っているお世話を一通り体験することで、ただふれあうだけでなく、命の大切さとともに、動物を飼うことの大変さや苦労も学びました。
 のたっとの講座では、「もしペットを飼うなら」という題で、ハムスターを例にペットを飼う際に必要なことがらを学びました。クイズ、冊子書き込みといった座学だけでなく、小動物とのふれあいや段ボールでのハムスターケージモデルの工作も行い、子どもたちはとても満足した様子でした。
 野生動物研究会の講座では、自分が好きな動物はどんな生き物なのかを子供たちに知ってもらうため、脊椎動物の各分類群の違いを説明し、その後に鹿とアザラシと海亀の頭骨を比較・観察しました。説明内容の中には小学生には難しい部分もありましたが、メモを取りながら真剣に聴いていました。
 受講者からは、「実際に動物に触れられたのが良かった」、「動物を死なせないために人間が頑張っていること、命の大切さがわかった」といった声が寄せられるなど、大変有意義な3日間となりました。
 
ミニホースの会による講座 のたっとによる講座

野生動物研究会による講座
 
<子ども樹木博士>
 8月31日(土)、府中キャンパス等において、小中学生とその保護者を対象とした公開講座「子ども樹木博士」が開催されました。
 本講座は、戸田浩人農学部教授、小池伸介農学部講師、渡辺直明農学部附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター(FSセンター)自然環境分野長が担当し、子どもたちに身近な自然に興味を持ってもらうことを目的として、15年間継続して開催されています。子どもたちは、グループに分かれて府中キャンパス内を散策しながら、身近な樹木の名前、性質、用途などを、担当学生から丁寧にわかりやすく説明を受けた後、室内で標本を用いて、覚えてきた樹木名を当てる段位テストに臨み、正解数によって初級(25種)、中級(52種)、上級(85種)の称号を与えられました。
 段位の設定については、昨年の本講座で小学校3年生での7段(70種以上正解)が2名現れたため、今年度の上級を85種とし、84種以上の正解で8段を授与しました。一方、自己申告で上級を選んだものの、80種以上を覚えるのは難しく、頭をかかえている受講者がいたことから、来年度はさらに工夫を凝らしたクラス分けが期待されます。
 終了後のアンケートで本学の公開講座で教わりたいことをたずねたところ、「花のなまえ」、「きのこの種類」、「虫のこと」などがあり、子どもたちが樹木への関わりをとおして、自然に対する興味の幅を広げていくことがわかりました。
 
 
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