農工大の樹 その136 |
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アカガシ |
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(ブナ科コナラ属の種、学名:Quercus acuta Thunb. 別名:オオガシ、オオバガシ) |
この種は高さ20m、胸高直径1mにもなる常緑広葉高木で、本州の新潟県、宮城県以西から、四国、九州、さらには韓半島、中国南部にまで広く分布しています。樹皮は黒く、成長するとかさぶた状に剥がれます。剥がれた跡は赤みを帯びた雲のような模様(雲状斑)になります。葉は厚く大型で10〜15cmにもなりますが、葉の縁には鋸歯はほとんど目立ちません。材は堅く、赤色を帯びていることからアカガシの名前が付いたと言われています。この種の別名であるオオガシは他のカシ類よりも大きな樹形になること、オオバガシは大きな葉になることから呼ばれているようです。府中キャンパスには多くの樹木がみられますが、このアカガシは見られないことから、昨年、新たに体育館の学園通り側に植えました。この個体は植栽後の成長もよいことから、本学の若い学生さん達のように、すくすくと伸びてくれるものと期待しています。 |
農学研究院自然環境保全学部門 教授 福嶋 司 |
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