農工大の樹 その127 | ||
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トウオガタマ | ||
(モクレン科オガタマノキ属の種、学名:Michelia fuscata Blume. 別名:カラタネオガタマ) |
この種は中国南部原産の常緑広葉樹で、樹高4m前後になる低木性の樹木です。本州の房総半島以西に分布する日本原産のオガタマノキに類似していますが、この種が低木であること、若枝や葉柄に褐色の毛を持つこと、花が淡黄色であることなどでその種と区別できるだけでなく、この種の花がバナナを思わせる強い芳香を持つことがなによりも特徴です。そのため、英語ではバナナツリー(banana tree)と呼ばれています。和名のトウオガタマのトウは中国の唐を意味し、オガタマについては、招霊(オキタマ)が転化したものと言う説と、小香実でオカは香りのこと、タマは実がた玉に似ていることからの合成語との2説があります。このような性質を持ち、低木であることから、庭園などに好まれてよく植えられています。また、台湾では婦人が花の季節にこの花を髪に挿すといわれます。 |
農学研究院自然環境保全学部門 教授 福嶋 司 |
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