◎ 芦原聡工学研究院特任准教授が平成22年度日本分光学会奨励賞を
受賞

 11月19日(日)、芦原聡工学研究院特任准教授が平成22年度日本分光学会奨励賞を受賞しました。
 この賞は、分光学およびその関連分野に関する優れた研究成果を得た満39才未満の研究者を対象として、毎年1件ないし2件を顕彰するもので、日本分光学会の年次講演会における表彰式では、賞状と記念品を授受され、30分間の受賞記念講演が行われました。
 受賞の対象となった業績は「フェムト秒赤外非線形分光法による水の分子振動緩和現象の解明」で、中赤外とよばれる波長領域のレーザー技術を利用して、水分子の運動状態が時々刻々と変化する様子のコマ送り観察に成功し、これは、水という重要な液体に関して、分子レベルのダイナミクスを明らかにするもので、国際的にも高い評価を受けています。この知見は、例えば、生命化学反応において水がどのような役割を果たしているのか、という問いに科学的にアプローチする上で役立ちます。
 本表彰は、レーザー生誕50周年という記念すべき年に、本学の光科学分野での業績が高く評価されたものです。
 
授賞式(左側が芦原特任准教授) 受賞記念品(プリズム)
 

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