農工大の樹 その83 |
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キササゲ | ||
(ノウゼンカズラ科キササゲ属の種、学名:Catalpa ovata G. Don、中国名:梓樹) |
この種は高さ15m、幹の直径が50cmにもなる中国原産の落葉高木です。江戸時代初期の書物にはすでにこの種のことが載っていることから、それ以前に渡来し、栽培されていたようです。この種の名前は、実がマメの一種であるササゲに似ていることに由来します。葉は大きく広く、縁が浅く3から5に裂けています。花は淡黄色で、10月頃にはササゲに似た30cm程の長い実をつけます。このキササゲの仲間は東アジアと北アメリカに離れて分布しています。北アメリカの種はアメリカキササゲと呼ばれ、キササゲと比べると葉が裂けないこと、葉の裏に毛が密生すること、花が白で紫褐色の斑点があることなどで区別できます。公園などに植えられていますので見る機会もあるでしょう。キササゲは薬効効果があり、樹皮は解熱、駆虫の治療に、種子は利尿剤に使われました。 |
環境資源共生科学部門 教授 福嶋 司 |
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