◎ 新年賀詞交歓会
 1月4日(水)、平成18年新年賀詞交歓会が、50周年記念ホールにて行われました。当日は、理事、監事、部局長、評議員等のほか多数の職員が出席し、小畑学長による年頭のあいさつの後、和やかに懇談が行われました。   
 
 
 
 小畑学長より 新年のご挨拶
 
 明けましておめでとうございます。皆様、新しい年をお元気に迎えられたことと存じます。それぞれ今年の抱負や希望を胸に抱いていることと思いますが、それらが叶い、2006年がより良い年になることを願っております。
 
 年頭にあたりまして、一言ご挨拶申し上げます。
 
 昨年は色々と話題の多い年であったと思います。どちらかというと明るい希望の持てる話題ではなく、日本が置かれた厳しい状況を示すものが多かったのではないでしょうか。国立大学法人が置かれた状況も同様です。法人化による厳しい競争の時代での生き残りをかけた努力が要求されております。大学全入が目の前に迫り、優れた個性ある大学像の確立が急がれております。
 
 さて、本学自身のことを考えてみましょう。大学の経営の基である運営費交付金ですが、毎年1%の割合で削減される予定とされ、その方針通りに18年度も17年度に対して1%減の内示がなされました。1%という数字は小さいものではありません。私は昨年5月の就任の挨拶の折、その影響が深刻なものであることを述べたうえで、「教育と研究のレベルを維持することは当然として、より上を目指せる組織体に自己変革すると同時に、縮小再生産ではなく、新分野への発展をも目指しうる余力ある組織へ改革すべきである。」と皆さんに述べました。その方針に沿って、教職員を代表する委員から成る大学改革WGを組織し、検討を進めていただきました。そのWGでは、 8ヶ月近い議論に基づいて、WGとしての改革の方向性を収束させ、昨年末に中間答申として纏めてくださいました。WGのメンバーの方々にはこの場をお借りし、その努力に敬意を表したいと思います。
 
 この中間答申には本学の改革を行うにあたっての色々な優れたアイディアが組み込まれております。私はこの中間答申を受けた現時点では、まず役員会において議論を行い、中間答申に述べられている色々な改革案に対する役員会の考え方の方向性をある程度纏めたいと考えております。これは中間答申には色々なアイディアが盛られておりますので、その中から取り上げるべきものをある程度絞る必要があると考えるからであります。その上で学内職員皆さんに中間答申の全容と合わせて情報を提供し、学内での活発な議論をしていただきたいと考えております。それに基づいて、実行案を議論する次のステップに進みたいと考えております。小泉首相ではありませんが、「改革なくして前進なし」、であると思っております。中には痛みを伴う改革もあると思われます。しかし、「全学の発展と利益のために」、という視点に立てばそれは乗り越えられるものと私は思っております。本学の長所をさらに伸ばし、短所となっている部分を時代の変化を先読みして大胆に変革・改組することが必要です。それが結果的には本学が競争社会において勝ち残れ、優れた個性ある大学、オンリーワンの大学として発展していく礎となるでしょう。職員の皆さんもこれまでのしがらみから離れ、「全学の発展と利益のために」、という視点からの議論に積極的に加わり、知恵を出していただきたいと思います。今年は改革本番の年です。前向きな議論に積極的に参加していただくようにお願い申し上げます。
 
 もう一つ重要なお願いがございます。18年度予算の枠が決まりました。今我々はその中の競争資金をいかに獲得するか、大変重要な時期にいるということです。獲得競争はもう既に始まっております。時間的余裕はほとんどありません。ここにおいでの皆さんは、その獲得競争に重要な役割をはたしていただける方々ばかりであります。まとまった外部資金の獲得が重要であることはここで言う必要は無いでしょう。年度末を控え、入学試験、論文審査、決算など、重要事項が連続して控えている時期ではありますが、是非この予算獲得において大いなる努力をお願い致します。
 
 最後に、入学試験のシーズンが始まりますので、万全の体制でミスの無いようにくれぐれもお願い致します。
 
 年頭の挨拶にしては、楽しさや明るさに欠けるお願いばかりで、申し訳ない気分ですが、その先に明るい農工大学の未来が開ける、ということでお許しいただきたいと思います。本年も“十分に議論し、それに基づいて決断したら強力に実行する、”をモットーに進みたいと思っております。よろしくお願い致しまして、年頭の挨拶とさせていただきます。
  
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