◎ 「ビデオ教材による技術リスク教育の高度化」が採択
      文部科学省 「法科大学院等専門職大学院形成支援プログラム」

 文部科学省「平成17年度法科大学院等専門職大学院形成支援プログラム」に本学技術経営研究科が申請した「ビデオ教材による技術リスク教育の高度化」が採択されました。本プロジェクトは、本研究科の教育目標である、先端技術企業において技術リスクへの配慮を常に念頭に入れつつ、発生し得る技術経営上の問題を自ら発掘し、その解決方法や手段を具体的に創案、実施できるスキル能力の涵養を達成するための取り組みです。
 スキルの能力の育成には、学生は出来るだけ多くの技術リスクを体得することが望まれますが、インターンシップを介しての経験はごく限られたものにならざるを得ません。そこで技術リスクの事例をビジュアルに取りまとめて学生が疑似体験できるようにすることに、本プロジェクトの実施意義があります。
 ケーススタディ学習のビデオ教材は市販されていますが、技術リスクに配慮した先端産業創出に関するものは皆無の状況にあり、本プロジェクトが実施されれば技術リスクに焦点を絞ったビデオ教材として初めてのものとなります。
 リスク全般に関する著書や論文は数多く公表されていますが、技術リスクに関しては文章や単純図面では十分に説明しきれない側面があります。よってビデオ映像によって、現実を映し出すのが教育上効果的と考えられます。
 本プロジェクトが実施されれば、学生はビデオ学習を通して、失敗と成功の両面から技術経営学を疑似体験できるようになり、よって存在する問題が何なのか、いかに問題を解決できたのかを具体的に認識できるようになります。
 ビデオ学習の後、相互の認識の相違と展開方法についてクラス討議を行い、疑似体験を知識として確定させ、さらにその知識の活用方法について修得させます。
 それらの結果が総合されて、新しい課題に対しても、発生し得る技術リスク上の問題を自ら発掘し、その解決方法や手段を具体的に創案、実施できるスキル能力を涵養できるようになり、本学が目指す技術経営研究科の発展に資することが期待されます。
 
 
 
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