シリーズ FM多摩丘陵(波丘地)の植物 その19

ハンショウヅル

 ハンショウヅルはキンポウゲ科センニンソウ属のつる性低木です。草本に近いせいか、樹木の図鑑よりも、草本の図鑑によく載っています。葉は3出複葉で対生で、よく庭木として植えられているクレマチスの葉に似ています。花は葉の付け根から長い花柄を伸ばし、下向きに暗紫色の鐘型の花を咲かせます。途中、葉柄を他の樹木の枝などに巻きつけながら成長して行きます。

  ※ 画像はいずれもクリックすると大きくなります。


 

 花の形が半鐘に似ているので、ハンショウヅルの名が付けられました。多摩丘陵では点々と見られるものの、そう多くはありません。FM多摩丘陵内でもまだ一箇所しか発見していません。

  


 写真を撮っている時に、トラマルハナバチらしき蜂がやってきました。まだ開花していない花にまでぶら下がり、盛んにこじ開けようとしていました。出来たての蕾はまだ緑色をしています。

 

文・写真・絵(FSセンターFM多摩丘陵 松村良)


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