シリーズ FM多摩丘陵(波丘地)の植物 その18

芽吹き色々

 FM多摩丘陵の落葉樹で早くから芽吹くものは、ウグイスカグラ(芽吹きと同時に花も咲く)、コマユミ、ニワトコ、イヌザクラなどがあげられます。

 三月の終わりから4月の初め頃になりますと、一辺にたくさんの木々が芽吹いたり、開花したりし出します。芽吹き出したばかりの若葉は、赤かったり、毛だらけだったりと個性的です。特に雑木林で一番多い樹木のコナラの若葉は、密生した毛に被われていて淡い緑色を一層淡く見せます。この淡い緑の中に、ヤマザクラのピンク、アカシデの朱色などが混ざって早春の雑木林の遠景は、正にパステルカラーのパッチワークを見ているようです。

 毛だらけと言えば、キク科の草本のヤブレガサの地中から出て来たばかりの若葉も毛だらけです。
シダのワラビの芽吹きもユーモラスです。
 植物に関心のある学生さんには、是非4月のFM多摩丘陵に来てもらいたいものです。

文・写真・絵(FSセンターFM多摩丘陵 松村良)


435号目次へ戻る