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乾燥・流動
溶媒が蒸発すると溶媒内に分散(あるいは溶解)している不揮発性の物質は濃縮されます。さらに蒸発が進むと分散していた物質同士が接するまで近づき、溶解していた物質は析出するまで濃度が上がります。蒸発は溶媒の中にいる物質にとっては「圧縮」プロセス」です。

現実の蒸発現象のほとんどは「開放系」で行われるため、揮発した溶媒は系の外に運ばれます。さらに、速く乾かすために蒸発速度は大きいことが望まれます。
このため実生活の蒸発現象は、ほとんどの場合で平衡状態からほど遠い非平衡な場で起こります。

こうした場では、速度が大きく影響します。 蒸発速度は溶媒の蒸気圧だけで決まるとは限りません。このため、蒸発速度が何で決まるのか、溶媒内に存在する粒子や溶質は蒸発速度にどのように影響するのか、 蒸発速度が変わると、粒子の充填構造や溶質の析出にどのような影響が現れるのか、など多くの基本的な事柄を理解しなければなりません。
蒸発速度と濃縮される溶質の関係を定量的に評価し、乾燥現象の理解を進めてきました。液滴や泡など簡単に変形する物質が存在する場での流れや乾燥現象がどのように決まるのか,界面変形が及ぼす影響についても研究を進めています。

エマルションの円管内流動

泡層への水の浸透とその速度解析

粒子安定化水滴の油中での乾燥速度

二峰性コロイド粒子充填の複屈折特性

(図2)
Drying1
図2 乾燥研究の成果例。 ページの先頭へ