自転車安全運転支援システム

 
 

自転車安全運転支援(2009〜2012)

メンバー:西條洸介, Piyawat Theerapong


近年,自転車による通学・通勤が注目されています.自転車は,5km程度の近距離移動においてもっとも効率的であり,また二酸化炭素を排出しない,膝に負担をかけない,などエコロジーかつヘルシーでもあります.しかし同時に,依然暴走運転や自転車事故が目立っており,日本では毎年18万人もの死傷者が出ています.

自転車事故のほとんどは交差点で発生しており,出会い頭や右左折時による衝突が半数を占めます.これは自転車の運転が危険であると意識していないことやどこで注意すべきか分かっていないこと,ほかの動作に意識を奪われていることなどによると考えられます.

 つまりなにかしらのシステムによって運転者に注意を促し周辺の状況を把握させることにより事故の防止につなげられると考えられます.しかし人の認識過程には複数の動作を同時に処理することが難しいなどの制約があるため,単純に情報を提示するだけでは提示された情報に注意が向かい,かえって運転者を危険にさらしてしまう可能性があります.そこで本研究では,自転車および運転者の状態に応じた適切な提示方法により注意を促し,安全な運転を支援することを目指しています.

 図に本研究のコンセプトを示します.センシング部では,車速やハンドル方向などの自転車に関する状態や,心拍数や体動などの運転者に関する状態のセンシングを行います.そして危険情報部で得られた,携帯電話を使用しながらの運転中や交差点進入直前などの周辺状況を把握すべき危険状態,およびセンシング部で得た状態をもとに提示方法や提示タイミングを決定し,運転者への提示を行います.


本研究は以下で発表します(しました).

  1. 箇条書き項目Kosuke Nishijo and Kaori Fujinami; “An Augmented Bike for Context-Awareness during Riding”, To be demonstrated at Internet of Things 2010 Conference (demo session), 29 Nov. – 1 Dec., 2010.

  2. 箇条書き項目Kosuke Nishijo, Kaori Fujinami; “A Data Collection of Bicycle Riding Activities Toward Effective Alert for Safety”, To be presented at Late Breaking Results Session in the 8th International Conference on Pervasive Computing (Pervasive2010), May 2010.

  3. 箇条書き項目西條洸介,藤波香織;“自転車安全運転支援のための運転者の状態判定に関する基礎検討”,情報処理学会第72回全国大会,pp.3-195~196,2010年3月.