2002年10月2日 2年生ガイダンス 学生からの質問・要望に対する回答
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1 <学生より>
自分は主に自然の中での生活について勉強したいと思っていてこのコースにきたのですが、どの方向に勉強していくべきか良く分かりません
<教官から>
・森林科学は多様な分野の総合体です。さまざまな視点で自然を見て、考えることで、自分が一番夢中になれる方向性を見つけていくことが大事であると思います。(白木)
・「自然の中での生活」についての勉強というのはどういうことですか?自然に囲まれた山村の生活?あるいはアウトドア活動のこと?どちらも直接当てはまる講義はないけれど、いくつか関連ある講義はあり、また研究室に入ってから卒論として取り組むことは十分できます。(土屋)
2 <学生より>
木造建築士受験資格は林科では取れないのでしょうか?測量以外の資格も取れるようにしてほしいです。
<教官から>
・残念ながら標記受験資格は取得できません。(戸田)
・測量士補取得のための条件を シラバスからの抜粋します。「森林科学コースまたは環境・農業システム工学コースの教育課程を修め、かつ測量に関わる科目(測量学I(2)、測量学実習I(1)、測量学II(2)、測量学実習II(1)、航空測定学・リモートセンシング論(2)計8単位)を修得した者は、測量士補の資格が得られます。さらに1年以上の測量実務経験により、測量士の資格が得られます。」以上、抜粋でした。(白木)
・本学学生を対象に学芸員要請の課程が繊維博物館にあります。これからは県や市町村に自然科学系の博物館が多く設置されますので、国家的な資格なので、森林科学コースの学生にとって卒業後、有効と思います。
教職の免許についても、日本での先生の資格と考えるのでなく、今後は海外で生活する機会が多くなるので、日本語学校等の就職にも有効です。林学を卒業した女性で、主人の関係で、海外生活をした時に、教職の免許を持っていたので、日本語学校の先生をしていた方もいます。(生原)
3 <学生より>
進路は行政関係が多くて林科は役人産出コースだと聞いたことがありますが?それと人文社会系や政治面からのアプローチはあまりないのですか?
<教官から>
・伝統的に公務員として活躍している先輩が多いです。しかし,最近はガイダンスでお話したような,さまざまな就職先で社会に貢献されています。(戸田)
・ 「役人産出コース」という言い方は、「役人」つまり公務員に対して悪いイメージを持っているようですが、どうしてでしょうか?森林は公共性が高いので、国有や都道府県有のものが多く、また、私有林でも行政が規制、助成の両面で大きく関わっています。公務員として社会全体のために森林の保全や利用に取り組むのはとてもすばらしいことだと思います。ただし、たくさんの先輩が民間企業や団体、NGOでも働いていますので誤解なきように。
 なお、人文社会系の講義は確かにカリキュラムの中ではあまり多いわけではありませんが、社会科学系の教官として久しぶりに土屋が赴任しました。興味があれば是非話をしに来てください。本の貸し出しにも応じます。また、当面足りない所は、4コースの先生の授業を取って補うことも可能だと思います。(土屋)
4 <学生より>
JABEE制度について興味があります。認定を受けた場合に資格や就職に有利になったりするのでしょうか?自分たちも認定を受けたことになりますか?
<教官から>
・まだ就職に有利というまで制度が成熟していませんが,近い将来JABEE認定を受けている教育プログラムとそうでないものと技術者の社会では大きな差となります。それは,JABEE制度が民間の学協会によっておこなわれ,技術者を必要としている就職先の組織もかかわてっいることからもわかります。資格ということでは,技術士受験の一次試験が免除されることになります。JABEEは,今年認定試行を受け最短で2年後に本認定となります。認定を受ければその時の卒業生から認定となりますので,皆さんの代が認定プログラムに間に合うかどうかは微妙です。もしも1年すれて認定となっても,JABEE認定を受けたと同等の教育プログラムを卒業したということに間違いはありません。(戸田)
5 <学生より>
砂漠化について興味があったので、国内だけでなく学国の森林についても勉強できたらいいなと思います。
<教官から>
・どの講義も主体は日本の森林ですが,当然,海外の森林についても触れます。木質資源の自給率が2割に満たない我が国は,海外の森林事情に無頓着ではいられません。(戸田)
・「砂漠化」にしか興味を示せないあなたははっきり言って初心者です。確かに砂漠化は大きな問題の一つですが、地球全体で見ると、あくまでもone of themであって、一番大きな問題ではありません。ただ、非常に効果がわかりやすいのでマスコミ等に取り上げられることが多く、初心者はそれだけが大きな問題なのだと勘違いしてしまいます。たくさん勉強して、他の問題も早く見つけてください。その上で、やはり「砂漠化」が学びたいということならば、ご相談に応じます。様々な分野からのアプローチが可能だと思います。
 なお外国の森林や森林に関わる社会のことを勉強することはとても大事なことです。コースの教員もたくさん外国に出かけて研究していますので、ぜひ聞きに行ってみてください。ただし、外国の森林のうちで、「砂漠化」が問題になっているのはごく一部分ですよ。(土屋)
・予算の関係で、熱帯林学の授業を、今年度からなくしましたが、海外の森林育成に関する授業科目を考えていきたいと思います。各先生も海外林業に関する資料、書籍等を持っています。研究室を訪ねてください。(生原)
6 <学生より>
教育目標を僕たちに伝えなければならないのは分かりますが、JABEEについては各自興味のあるものだけに読んでもらえばいいのではないでしょうか?
<教官から>
・JABEEの有無にかかわらず教育プログラムは教官が勝手につくりあげるものではなく,社会的要請や学生の要望を取り入れて成立するものです。学生は,第三者ではなく教育を受けるとともに教育を評価し改善要求をする当事者なので,JABEEという基準にのっとった教育プログラムを目標としていることを理解してほしかったわけです。(戸田)
・大学での教育は決して与えられるだけのものではありません。みなさんはお金を払って授業を受けているわけですから、「このようなカリキュラムでは支払った分の割に合わない!」と怒ることができる権利があります。そのような声をスムーズに取り込めるようにシステムを改善していこうというのがJABEEの目的のひとつであります。ご理解のほどよろしくお願いします。(白木)
7 <学生より>
JABEEは私たちの在学中に間に合うものでしょうか?まだ林科に他にどんな研究分野があるのか、具体的には知らないので、それも知っていきたい。
<教官から>
・JABEEについては,質問4の答えを参照してください。森林科学の研究分野についは,森林科学コース(森林環境学講座)のHPなどを参照してもよいですし,教官や先輩をつかまえて個々に質問するのもよいでしょう。(戸田)
森林科学コースのホームページを用意してあります。いろいろ情報をとりこんで行きたいと思いますので参照してください。(白木)
・シラバスを見たり、研究室を訪ねれば、教官および先輩が、どのような研究を行っているか、丁寧に教えてくれます。(生原)
8 <学生より>
3年生の4月までに研究室に配属されるそうですが、それまでに自分の行きたい研究室が決められるかがすごく心配です。
<教官から>
・まだ半年もあり,専門の授業がたくさんあります。また,卒論の中間発表や本発表など研究内容に触れる機会もありますので,ゆっくり決めてください。(戸田)
・4年生担当より。10月21日(月)に2号館1階多目的ホールで卒業論文中間発表会が開かれます。研究室でどのような研究が行われているかを知る良いチャンスですので、ぜひのぞいてみてください。詳細は森林科学事務室前の掲示板をどうぞ。(白木)
・7の回答と同じです(生原)
9 <学生より>
生物保全(野生動物)などに関する授業がもっとあってほしい。この教室が、夏とても暑いのがつらい。
<教官から>
・エコシステムデザインコースの丸山先生,神崎先生などの授業をうまくとってください。(戸田)
・暑い環境では学習に身が入らないというのはごもっともです。改善できるという確約はできませんが、検討課題といたします。(白木)
10 <学生より>
私は特にアジアやアフリカの森林について興味があり学びたいと思っているのですが、学ぶ機会はありますか?
<教官から>
・質問5の回答を参照してください。また,大学生は受身ではなく本などを探す,先輩・教官に聞くなどして自ら学び取ることが重要です。(戸田)
・ 残念ながら、現在、特に外国の森林のことについて学べる講義は農工大にはありません(個人的にはぜひ作るべきだと思っています)。しかし、多くの教員が外国に調査研究のために出かけており、また国内にいても外国の事例に接する機会は多いので、講義の中では、多かれ少なかれ海外の森林についての話が出てくると思います。ただ、本当に外国の森林について学びたいのならば、事情に詳しい教員や留学生に突撃インタビューを試みたり、さらには海外調査が多い森林総合研究所(つくば)に押し掛けたりする積極性が求められます。
 最後に私の意見を述べさせてもらえば、初めから海外にばかり目がいってしまうのは本末転倒だと思います。わたしも比較的海外に行くことが多いのですが、あちらでは必ず日本の森林や林業のことを聞かれます。自分の国のことも知らないで、他の国に行くのは恥ずかしいことだと思います。まず、じっくり自分の国の森林のことを勉強し、それから外国について学ぶという余裕が必要だと思います。外国のことを本当に学ぼうと思ったら、その国に留学するという選択もあります。なお、アジア、特に東南アジアについては、日本の研究の蓄積は誇れるものがありますが、アフリカについては、伝統的にヨーロッパ諸国が強く、日本人研究者はごく限られます。(土屋)
・5の回答と同じ。個々の授業で、海外の森林についても講義するよう考えます(生原)
11 <学生より>
JABEEというのは(始まった場合)成績は考慮されるんですか?そのカリキュラムを終えれば全員certificateがもらえるのですが?林科は公務員か進学が多いみたいなんですが、私は今コンサル(林業系でなく都市計画)になりたいと思ってるのですが・・・。畑違いでしょうか?
<教官から>
・JABEEは質問4,就職先は質問3の回答を参照してください。(戸田)
・コンサルの仕事は多彩ですから、出身学科にかかわらず多様な仕事をすることになります。コンサルへ入社した先輩はたくさんいますので、お話を聞いてみるのも良いと思います。(白木)
12 <学生より>
上野先生の話を短くするように助言してください。総合的に見ると難しい内容が多いと思うので、分かりやすい講義にしてください。
<教官から>
・わかりにくい講義があったら,どんどん教官に注文をつけてください。ただし,大学生は自ら学び調べて理解するという学習姿勢も必要です。(戸田)
・上野先生の話はまだ足りないぐらいだと感じました。皆さんに語りたいことは山ほどあります。その上で学生の皆さんのご意見を期待しています。(白木)
・授業の方法(FD)については、各教官で努力いたします。講義中でも良いので、希望することがありましたら、話してください。教官も講義方法について努力しますので、学生もまじめに聞いてください。(生原)
13 <学生より>
どのような講義があるのかは分かったのですが、それぞれの研究室で具体的にどのような研究に取り組んでいるのかとか、あまり情報がありません。過去の卒論のタイトルとか教えてくれれば、方向性がみえてきて良いと思う。
<教官から>
・卒論の中間発表や本発表もあり,研究内容に触れる機会もあります。森林科学コース(森林環境学講座)のHPなどを参照する,教官や先輩をつかまえて個々に質問するなど自ら情報収集することもできます。(戸田)
過去の卒業論文タイトルのページもあります。(白木)
・7および8の回答と同じ(生原)
14 <学生より>
2月に研究室のガイダンスをして4月に研究室所属では間がずいぶんと少ないような気がします。できればもっと早くガイダンスをしてください。
<教官から>
・質問8,13などの回答を参照してください。(戸田)
・とりあえず研究室に遊びに来るというのはいかが?学生部屋などは居心地もよく、いろいろと先輩の話を聞けると思います。(白木)
・検討します。一番良い方法は、学生が研究室を訪ねることです。先輩も丁寧に教えてくれます。(生原)
15 <学生より>
各研究室ではどのような研究がされているのか、ということがまだよく分かっていない状況なので、早い時期からの研究室紹介、研究室見学などを計画していただけるとうれしいです。
<教官から>
・質問8,13などの回答を参照してください。(戸田)
・ 自分たちで企画してやってみたらどうですか?教員たちは歓迎こそすれ、拒否することはないと思います。(土屋)
16 <学生より>
教育テーマのもとに授業を作っていることがわかりました。JABEEについてもっと良く知りたかったです。森林科学コースで森林について勉強して専門的なことが分かるようになりたいです。
<教官から>
・JABEEについては質問21の回答などを参考にしてください。(白木)
17 <学生より>
コースわけの前にガイダンス(かなり詳しい)や飲み会を開いてもらえてとてもコース選択に役立ちました。ので、来年の2年生にも詳しい説明の機会をもうけるとよいと思います。第4コースみたいに学生の声ものせた(?)資料もつくるとみんまもっと聞くのではないでしょうか?
<教官から>
・この質問集も来年の参考にさせていただきます。(戸田)
18 <学生より>
カリキュラムに授業の名前がたくさんあるけれど、その名前だけでは具体的に何をするか、何を学べるか分からないので説明して欲しい。
<教官から>
シラバスなどを参照してみてください。それでもわからなければ担当教官に直接尋ねてください。(戸田)
web版のシラバスは使いやすいようで見たいときに手元にないとか不便な点もあるかもしれません。今後の検討としたいですがまずはwebシラバスをご覧ください。(白木)
・まずシラバスを見るべし。せっかく情報があるのに、利用しないで要求するのはおかしいと思う。(土屋)
・シラバスを見てください。先生にメイルするのも一つの方法です。(生原)
19 <学生より>
先生の写真付の紙などや、先生方からどういうことを研究しているかの一言などが欲しかったです。砂漠緑化について私は興味がありますが、どの先生につくのが良いのでしょうか。
<教官から>
・質問5,8,13などの回答を参照してください。砂漠(と言うより,せき悪地や環境の厳しい地域での)緑化にもいろいろなアプローチがあります。まず,授業等を受けるなかで自分の考え方をしっかりさせてください。(戸田)
・森林科学ホームページに教官の皆さんの写真を入れるようにバージョンアップしたいと思います。(白木)
・ 7月のガイダンスの時、そういう資料を配っています。また、大学のホームページでも「教育と研究」で見ることができます。(土屋)
・検討します。(生原)
20 <学生より>
H13年度入学の森林科学コースの学生はJABEE認定制度に間に合うのですか?
<教官から>
・質問4の回答を参照してください。(戸田)
21 <学生より>
いまいちJABEEが良く分からない。
<教官から>
・説明がへたですいません。資料やJABEEのHP(http://www.jabee.org/)を参照してもわからないことを具体的に尋ねていただければ,できるかぎりわかりやすく説明いたします。(戸田)
・簡単に言えば、きちっとした教育をうけて卒業をしましたという認証といえるでしょう。また、きちっとした教育なのかどうか、JABEEでは卒業生を見て判断するという原則です。「笛吹けど踊らず」というのはJABEEでは許されず、踊らなかったのは(卒業生のレベルが高くないのは)笛が悪かった(教育システムが悪かった)というふうに判断されます。皆さんの双肩にかかってます!!もちろん教官陣も努力いたします。よろしくね、(白木)
22 <学生より>
目標のようなものの中に国際性という言葉がありましたが、具体的に何か習得できるカリキュラムはあるのでしょうか?緑化(都市、山地、砂漠等)に関連する授業や研究室にはどのようなものがあるのでしょうか?技術士の仕組みがいまいちつかめなかったです。
<教官から>
・質問5,8,13,19,21などの回答を参照してください。(戸田)
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