" 夢の低アレルゲン性食品を目指して"
食品は、われわれの健康の維持に不可欠ですが、最近では、栄養性、嗜好性といった従来の役割に加え、新たな機能（例えば、食べれば身体に良い、といった生体調節機能のことです）を付与することが強く望まれています。現在、食品タンパク質を糖質と結合させ、新規のハイブリッド分子とすることにより、タンパク質の高機能化を図る研究に力を入れています。素材としては、主に乳タンパク質を扱っています。牛乳や乳製品は良質のタンパク質を含み、幅広く利用されていますが、一方、摂取によりアレルギーを引き起こすことが、社会的に大きな問題となっています。そこで、夢の低アレルゲン性食品を目指して、天然には無いハイブリッド分子を創出し、長所である機能特性(乳化性、気泡性、ゲル化性)を改善するとともに、低アレルゲン化を図るといった、多岐にわたる機能改変にチャレンジしています。これまでに、乳化性を格段に改善し、さらに、低アレルゲン化も期待できる分子を創ることができました。タンパク質の機能の発現には、その構造が極めて重要なので、特に、ハイブリッド分子の構造を詳しく調べ、どのような構造変換をすれば高機能化を達成できるのか、ということを解析しています。私達の研究が礎となって、素晴らしい夢の食品が生まれることを心から願っています。
担当授業科目
食品化学 I
化学
基礎ゼミ
生体分子化学特論 II
応用生物科学実験 I
応用生命化学実験 III
血液型 A型
出身地 京都