東京農工大学環境資源科学科

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環境資源科学科AO入試

東京農工大学

東京農工大学農学部


渡邉泉(わたなべいずみ) 教授 
環境モニタリング分野


研究室で行っている研究の内容

  我々の研究チームは,有害汚染物質,なかでも重金属類を中心とした微量元素の環境動態・生態影響を研究しています。たとえば,生物に蓄積しやすい有害物質が環境中に放出されたとき,どこに行って,どのような経路を辿り,最終的に生物に溜まるのか,それを研究するのが環境動態の解明です。そして,生物の間でも,食べたり食べられたりといった関係で濃縮される汚染物質,または非常に不思議なのですが,特殊な能力をもった生物が汚染物質を信じられないような高濃度で溜めていたりといったことが生態系で起ります。我々は,世界中の様々な環境で,そのような有害汚染物質の挙動を解析し,実際にどんな危険があるか研究しています。
  とくに水銀やカドミウム,鉛やヒ素といった重金属・生体微量元素と呼称されるグループは,これまで人類が圧倒的な量を使用してきたため,汚染物質の中でも非常に厄介な存在です。我々は,強毒性の元素や,それらと関係する必須元素,また生態系や生体内で不思議な挙動を示す微量元素に焦点をあて,環境分析を進めています。

主な担当授業科目とその内容

  「環境毒性学」 ”毒”とは何でしょう? 現在は毒のカテゴリーも拡大をつづけ,物理的なエネルギーや精神的なストレスも”毒”として働くことが分っています。しかし,その多くは汚染物質など「化学物質」です。さて,たとえば誰もいない何処かの星の上に,非常に強い毒性をもった化学物質が存在していたら? これは毒にはなりません。つまり,毒とは生命(いのち)あっての概念と言えます。化学物質が体(いのち)にマイナスに働けば毒,プラスに働けば薬になります。では,環境の毒とは何でしょう? 環境にいのちはあるのでしょうか? 環境毒性学では,環境の毒について学んでいきます。具体的には,現在私たちが直面している地球環境問題,そのなかでも化学物質の問題を取り上げ,その歴史的な背景と毒作用について学びます。そのなかで,農薬やダイオキシン,環境ホルモンや重金属類,POPsといった物質が過去にどのような「生態系の汚染を引き起こし,現在も地球環境を汚染し続けているのか」を学び,そして「解決策としてはどのようなことが考えられるか」を考えます。
 「環境生物相関論」 生命は40億年の歴史があります。その長大な時間の中で,生物は驚くべき多様な進化を遂げています。たとえば極寒の極地から灼熱の砂漠まで,たとえば深海の底から高山の上まで,さらにはとても生きてはいられないような乾燥や塩分,高温低温,高圧低圧の環境にも生物は適応しています。環境生物相関論では,そのような環境と生命の関係を,幾つかのケースを例にとりながら講義します。本講義は環境資源科学科の伊豆田猛先生と,他学科の先生との3名によるオムニバス形式で行っています。

環境資源科学科を希望する受験生に向けて

 2001年,新しい世紀を迎えるとき「21世紀は環境の世紀になる」と言われました。それは「戦争の世紀」と言われた前世紀の反省にたって,人類にとって何が最も大事なのか? 考え考え抜いて辿り着いた結論! のハズでした。しかし,どうでしょう? 社会を見わたして,世界にアンテナをのばして,我々は最も大切な”地球環境”を全力で護ろうとしているでしょうか? 日本など先進国で暮らすと,豊かな暮らし,緑あふれる町,そしてインターネットや携帯電話など,不自由のない生活の中で,どうも「環境問題が大事」ということを忘れてしまいがちです。しかし,世界にはまだ戦争(最大の環境汚染です)が絶えず,驚くほど多くの人達が飢餓や貧困に苦しんでいます。そして,これらに張り付くように深刻な環境問題が進行しています。2001年,不幸な「9・11」と呼ばれるテロがアメリカで起きた後,ネット社会を駆け巡ったフォークロアに『千の風になって』と『世界がもし100人の村だったら』がありました。両者は,ともすれば忘れてしまいがちな社会に「いのち」と「環境問題」の大事さを訴えたメッセージであり,多くの地球人にこの物語は受容されました。ぜひ,もう一度『100人の地球村』の話しを読んでみて下さい(とても短い文章です)。この寓話はドネラ・メドウズという一人の科学者,彼女は膨大なデータから『人類の危機レポート:成長の限界』を著したグループの一人ですが,彼女の地球レベルでの認識がもとになった作者不詳の説話(フォークロア)です。そして,考えてみて下さい。「何が最も必要なのか」
  いまの我々は,2001年からのテロ戦争,2007年のリーマンショック,そして2011年の東日本大震災・福島第一原発の事故を経た社会にいます。世界を見わたせば資源の枯渇,地球レベルの越境汚染に直面している現実が見えてきます。そう,もう一度,環境問題を考え直し,対策をとらなければならない,そんな時代に立っています。環境資源科学科は資源の問題解決と化学物質の生態影響解明を”科学”し,21世紀の地球人を育てています! ぜひ,一緒に環境と資源の問題に取り組みましょう(^^)

より細かい情報

研究室 website 制作中
研究室名 環境毒性学研究室
居室 府中 2 号館 3 階 327 号室
専門分野