東京農工大学環境資源科学科

小瀬亮太(こせりょうた) 准教授
バイオマス・リサイクル分野  


研究室で行っている研究の内容

  当研究室は、「地球環境との調和、人間社会の経済、生産活動を両立させる科学技術の発展」に貢献することを志向しています。 私たち人類は、過剰な生産活動によって、他生物の生態系、地球の大気、海水、土壌に大きな影響を及ぼしています。 そのため、この過剰生産活動を抑制するとともに、環境調和型プロセスによって生産活動を行い、社会生活を豊かなものにしていくことが大切です。 その手段の一つが、再生可能資源であるバイオマスを利用した材料開発です。 実は、バイオマスを原料として2000年以上も利用されてきた代表的な材料が、パルプ・紙です。 現在、紙は樹木中の繊維状細胞が原料となっており、その製造原理は2000年間変わっていないとされています。 このことは、紙という素材が人間社会にとっても、また、地球環境にとっても非常に親和性が高く、ユニークな材料であることを示しています。 環境調和型社会、持続可能社会の実現と共に、高度情報化社会が今後もますます進んでいく中で、私たちの身の回りにはより多くの電子機器媒体が生み出されることでしょう。 また、脱プラスチックの世界的な潮流も重なり、これら電子器媒体の材料に環境調和性が求められることは必至です。 その時、紙・パルプが新たに必要とされる電子機器媒体の部品として使用されることは、これからの時代にとって望ましい姿の一つです。 そこで、こうした社会的要請に応えられるようセルロースナノファイバーをはじめとする現代のナノテクノロジーを駆使しながら紙パルプに関する科学技術をより発展させることが必要だと考えています。 上記のような考えの下、当研究室では、紙の形成に関わる基礎的な研究からロボットのボディを紙材料で作る試みなどを通して、次の時代に必要とされる紙・パルプ材料の知見の提供及び開発を行っています。

主な担当授業科目とその内容

  「資源リサイクル学」(1年生後期)では、廃棄物とは何か、廃棄物発生のメカニズム、循環型経済システムのあり方、 リサイクルの経済的評価、リサイクル関連法を中心とした循環型社会形成のための法体系、廃棄物処理技術、リサイクル素材の再資源化技術ついて講義しています。 「紙パルプ学」(3年生後期)は、パルプの原料・種類・製造方法ならびに紙の製造・加工方法、紙の構造と性質などについて講義しています。 その他、環境資源科学実験Iや森林資源科学などを担当しています。

環境資源科学科を希望する受験生に向けて

  これまで私たちは、人間社会の発展のために、経済活動、生産活動に勤しんできました。 その結果、生活水準は大きく向上しましたが、その一方で地球の生態系を乱してしまい、環境汚染や気候変動などを引き起こしています。 これからの時代を生きる皆さんには、「地球環境との調和」を前提条件として人間社会の活動をしていくことがますます求められます。 環境資源科学科では、今地球環境はどうなっているのか?どうすれば地球環境と調和しながら生産活動を行っていけるのか? こうした課題について考え、応えていくための知識や機会が多くあります。環境問題やバイオマスを利用した材料開発に興味のある方はぜひ受験をお勧めします。 皆さんと共に、地球環境に調和した人間社会の構築ために努力していけたらうれしいです。それではお会いできる日を楽しみにしています。

より細かい情報

研究室website: https://sites.google.com/go.tuat.ac.jp/ kose-lab 
研究室名:再生資源科学研究室 
居室:  府中キャンパス1号館 3 階 309号室
専門分野:紙・パルプ科学・セルロースナノファイバー利用学・セルロース材料学