東京農工大学環境資源科学科

橋本洋平(はしもとようへい)准教授 
環境汚染解析分野


研究室で行っている研究の内容

 私たちは「有害・栄養元素」,「土壌」,「植物」をキーワードとして,農地・生態系・汚染環境中で起きている現象やメカニズムを研究しています。特に,環境中の元素の存在状態(化学状態)を明らかにし,そこから生物毒性の解明や,環境修復技術の開発につなげていきます。植物や微生物が土壌から元素を取り込むためには,その元素が土壌中で溶解している必要があります。その溶けやすさを決めるのが元素の化学状態(形態)です。例えば,有害金属で知られるヒ素( As )は, 5 価の「ヒ酸」よりも 3 価の「亜ヒ酸」の化学状態で存在している方が,環境中で移動しやすく,生物毒性も高いということです。このような元素の化学状態の知見を基にして,例えば「ファイトレメディエーション」と呼ばれる植物を用いた環境修復技術への応用につなげていきます。

主な担当授業科目とその内容

 2 年生の後期に「環境資源土壌学」という授業を担当しています。この講義では,土壌がもっている機能や,土壌が環境や農業に果たしている役割について勉強します。皆さんは,土壌が電気をもつことを知っていますか?スプーン一杯の土壌に,数億匹の微生物がいることを知っていますか? 身近に存在している土壌ですが,この講義を受講すると,驚きの発見があると思います。具体的な講義内容ですが,世界に分布しているいろいろな土壌の紹介,土壌に含まれる粘土を 3D 画像で観察,植物の葉っぱを観察し,どのような栄養が不足しているかを診断したりします。この科目は 3 年生で履修する環境資源化学実習,環境毒性学,環境植物学と関連しています。

環境資源科学科を希望する受験生に向けて

 環境資源科学科の教員が取り組んでいる多くの研究に,土壌が密接に関わっています。考えてみると,私たちの生活は土壌がなくては成り立ちません。地球上に土壌が存在しなくては食糧が生産できませんし,土壌が汚染されていれば生態系の崩壊が起こり,自然環境中の物質循環も成立しなくなります。私が土壌を研究しているのは,土壌学が農学,環境学,生態学などのすべての自然科学の基礎として位置づけられ,これらの学問の根源的な要素となっているところに魅力を感じているからです。土壌も水も植物も環境の資源です。環境資源科学科の私たちと一緒に,環境の資源を科学していきましょう。

より細かい情報

橋本 洋平
研究室 website http://www.tuat.ac.jp/~soilchem/
居室 小金井 BASE 本館4階 413 号室
専門分野 環境土壌学